右京動物病院

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右京動物病院ブログ: 診察

12月18日(火) 発作を中医学で考えると?

カテゴリー: 診察 中医学 

12月18日(火)

*******年末年始の診療について*********
12月31日~1月3日も診療しておりますが、
救急・予約対応の午前診察のみとなります。
来院される場合は事前にお電話ください。
(フード・お薬飲みの受け渡しも上記期間はご遠慮ください。)

31日(月) 1日(火) 2日(水) 3日(木)
太陽・國廣 院長・廣畑 三浦 百石


゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。
平野:12月29日(土)午後
百石:12月22日(土)午後
三浦:12月30日(日)

゜゚・*:.。..。.:*・゜セミナーのお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
パピー教室:12月22日(土)
      1月5日(土)座学、11日(金)、19日(土)、25日(金)

こんばんは。獣医師の三浦です。
先日、「人魚の眠る家」を観てきました。

普段、明らかに人が死ぬだろうという映画は見ないのですが
この映画はずっと気になっておりまして…
案の定とーっても重い内容で、観た後ものすごく疲れましたが
誰もが遭遇する可能性のある話で、皆さんにお勧めしたいです。
個人的には、最後の医師の一言で救われました。
ただ、本当に疲れますので、ご覚悟を。


さて、本日は、ミニチュアダックスフンドのKくんのお話です。
先日、突然のけいれん発作で来院されました。
その数日前の診察ではとっても元気で、トリミングを受けたところでした。

最初は夜中に発作が起こり、大きな発作はすぐに落ち着いたものの
翌朝まで意識は戻らず、小刻みな痙攣が続き、来院されました。

すぐさま入院し、静脈注射での抗痙攣薬の投与を開始、
脳圧が上がっている可能性も考慮し、降圧剤も投与しました。
Kくんは強い刺激にわずかに反応するのみ…混迷状態がまる1日続きました。
それでも少しずつ意識は戻り、2日目には水を少し飲み、
入院4日目には何とかご飯を食べてくれるように!

そして1週間後、自分の力でご飯を食べれるようになり、退院の日を迎えました😊

実はKくん、17歳のおじいちゃん!
発作の原因として、血液検査で腎臓と肝臓の数値が上昇していたため
何らかの中毒も疑っていたのですが、
その後の経過から、やはり脳のトラブルではないかと考えています。
そして高齢の脳疾患として疑わしいものの一つは、脳腫瘍。

犬の脳腫瘍で最も多いのは髄膜腫というもので、
治療には手術や放射線療法が適応となる場合があります。
ただ、17歳でそれらの治療の負担に耐えられるか、ということを考えると
たとえ腫瘍があったとしてもKくんにはあまり勧められません。
手術や放射線療法を選択しない場合、他の疾患と同様に内科療法を行うことになります。
そのため、確定診断のためのCTやMRIなどは撮らず、発作が起こらないよう抗痙攣薬を始めました。

抗痙攣薬は多すぎると体がフラフラになります。
今後は発作が起こらないギリギリの量を調整していくことになります。
でもいつかは限界がきて、発作を抑えきれなくなるかもしれません。
ここまでが、西洋医学の話。

ここで、東洋医学ではこの状態をどう考えるでしょうか?

東洋医学では、五臓六腑のうちの「肝」のトラブルが発作の原因と考えられています。
肝は気を巡らせる働きがあるのですが、
そこが弱ってくると気が体中に巡らず停滞し、体の上部に溜まってしまいます。
どんどん溜まってくると熱を持つようになり、頭痛やめまい、発作などを起こします。

また、東洋医学では「肝」は「腎」と親子のような関係なので、
親である「腎」の弱りが「肝」のトラブルの原因ともなります。
腎は冬に弱く、また、年齢とともに弱ってくる臓器です。
そのため、鍼灸や漢方で溜まったものを流す治療とともに、補腎していくことが大切です。

このように、副作用を恐れながら薬を増やすのではなく、
その子の体質に足りないものを補ったり助ける治療を行うのが東洋医学です。

Kくんも今後長く続く闘病生活のことを考え、漢方薬を開始しました。
抗痙攣薬も必要ですが、少しずつ体力が出てきて歩けるようになってきました。

どんどん前に進むので、隅っこに嵌ってしまいました💦
そんな所も高齢ワンちゃんの愛おしいところですね☺
自分で動けるようになってくると、Kくんの顔にもだんだん覇気が出てきたように思います。
頑張って冬を乗り越えましょうね!

それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、「いいね」をお願いします♪

R.Miura@U-KYO-Animal Hospital

⭐︎インスタ始めました⭐︎ 
京都市内初の腹腔鏡システム、CT検査装置導入 [腹腔鏡下避妊手術、遠隔診断]
動物の総合健康管理施設右京動物病院 HEALTH CARE CENTER・SAGANO
JAHA認定 総合臨床医・外科医/ 国際中獣医学院認定 中獣医鍼灸師
 ISFMキャットフレンドリークリニック ゴールド認定

12月14日(金) IMTP

カテゴリー: 診察 

12月14日(金)

 

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こんにちは。分院長です。

いよいよ寒くなってきましたね。クリスマスも間近。皆さんはどう過ごされますか。

先日病院スタッフみんなで少し早めのプレゼント交換をしました。私は看護師の清原さんから靴下とコップをもらいました。

似合ってるとは言えんけど一応着用したよ、清原さん。

        

 

さて、今回は免疫介在性血小板減少症(IMTP)についてお話します。

 

この病気は自分免疫系がエラーを起こし、血小板(出血を止めてくれる血球)を破壊してしまう病気です。

そのためIMTPの動物は出血が止まらなくなり、あらゆるところから持続的な出血を引き起こす恐ろしい病気です。

 

トリミングで皮膚が赤いと指摘され、すぐ来院されたCちゃん。

紫斑と呼ばれる内出血を示唆する病変が点在しています。本来であれば出血はすぐに止まるのでこのような病変はできません。どうやら出血を抑える力が低下していそうです。

検査したところ、血小板がほとんどなく、重度の血小板現象症であると判明しました。

血小板現象症となる病態は色々ありますが、その他の検査の結果、CちゃんはIMTPであることが分かりました。

治療方針としてはエラーを起こしている免疫系を抑えるために、高用量のステロイドと免疫抑制剤を使用します。

効果が現れるまでに数日かかるため、そこまで致命的な問題が起きないことを願っていましたが、、

 

なんと肺の中と消化管の中に出血が起こってしまい、呼吸困難、貧血というかなり危険な状態に陥ってしまったのです。

肺の一部が白っぽくなっていますが、これが出血を起こしている部分になります。

便は血液が混じり真っ黒く変色しています。

酸素吸入のため即ICU入院となりましたが、お薬の反応が出ないまま貧血が進んでしまい、輸血を実施しなんとか時間を稼ぎます。(血液をくれたゴールデンのMちゃん本当にありがとう!)

その後集中治療が続き、治療開始から1週間が経過した頃、ようやく血小板も増加し、出血も止まりました。

肺も綺麗になり、呼吸も問題なく今では元気にお散歩もしていて一安心です。

血小板がなくなるだけでは死に至りませんが、このように出血がいざ起こってしまうといつ亡くなってもおかしくない病気です。

今回早期に治療を開始できたこと、輸血が実施できたことでなんとか命を取り留めることができましたが、改めてIMTPの恐ろしさを実感しました。

快く血液を下さった、Mちゃんママ。本当にありがとうございました。おかげさまで、Cちゃんは元気に過ごしていますよ!

 

大型犬を飼われている方。今後輸血のお願いをさせて頂くことがあるかもしれません。

その際はどうぞご協力よろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

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taiyo@U-KYO-Animal Hospital

 

 

12月11日(火) 頭振り振りの猫ちゃん

カテゴリー: 診察 

12月11日(火)

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皆さんこんにちは。獣医師の廣畑です。
今日は耳がパンパンに腫れた猫ちゃんのお話をしたいと思います。

数日前から頭を頻繁に振るようになり、朝気付いたら
右耳がパンパンに赤く腫れ上がっていたということで来院されました。
その時の写真が無いのですが、この猫ちゃんは耳血腫という耳の病気に
罹っていました。
この耳血腫という病気を聞いたことはありますか?
この病気は耳を掻いたり、頻繁に頭を振ったりした時に
耳介の軟骨が骨折して出血が起こり、軟骨の隙間に血液が貯留することで
血腫ができてしまいます。

耳血腫の原因としては、外耳炎・アレルギー・自己免疫性の病気などが
関わっているとされています。

今回の猫ちゃんは右の耳が腫れていたのですが、触ると耳は熱感がありました。
また触られる事を嫌がるため痛みもあったのだと思います。

耳介に貯まった血が約12cc程抜けました。
抜いた後は耳の腫れも落ち着きました。

耳の中を見てみると多量の耳垢がありました。

その耳垢を綿棒で採取し染色液で染めた後、顕微鏡で観察してみると
下の写真のような物が見えてきました。


非常に小さいですが、青く細長いものが無数に有ります。
これが全て細菌になります。
この猫ちゃんは耳の中で感染を起こしているような状態でしたので
血を抜いた後はこの感染に対する治療を行いました。

耳血腫は短期間の内に再発する可能性があるため、
十分に注意しなければいけません。
再発した場合は放置せず早めに病院に連れて行きましょう!
耳血腫の放置は耳の変形萎縮に繋がってしまいます。

頭を振るなどの症状は外耳炎を起こしているサインの一つです。
早めに治療できれば耳血腫の発症を未然に防ぐこともできます。
気になれば早めにご来院下さい!                                                                                                                                                       

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12月9日(日) 足をひきずっても…(>_<)

カテゴリー: 心構え 診察 

12月9日(日)

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三浦:12月16日(日)

こんにちは。
獣医師の百石です。
先月、勝手ながらお休みを頂きフルマラソンに参加してきました。
フルマラソンは今回で5回目となります。
タイムは自己ベスト更新とはなりませんでしたが、去年の同大会の時よりかは大幅に縮めれたので良かったかなと思っています😁
日頃のトレーニングのおかげか、足をひきずることはありませんでしたが、やはり20〜30kmがめちゃくちゃつらかったです😖
30kmを超えてくるとゴールがちらついてくるので、心が軽くなりただひたすらゴールを目指して頑張れました。
マラソンをしていると身体もそうですがメンタルも鍛えられる気がします。
途中であきらめない粘り強い心を学びました。
そうするとその先にいい未来が待っているはず!!
その心を胸に日々生きていこうと思います😀✋
今年もスタッフのOさん親子が応援に駆けつけてくれました😁
なによりものエネルギーの源になります。
お蔭様で42.195km、無事完走できました!
本当にありがとうございました😊

翌日からしばらくは足をひきずる毎日が続き、ご来院された方は私の歩き方が変なことにお気づきだったのでは?
お恥ずかしい姿をお見せしてしまい失礼いたしました😅
ようやく身体もいつもの状態に戻ってきたので、次の目標に向けて挑もうと躍進中です!!

さて、そんな中院内にも足をひきずりながら懸命に歩こうとしているミニチュアダックスの男の子Kちゃんがいます。

Kちゃんは犬生において3度目の椎間板ヘルニアを発症しました。
前回の時と同じように、急にギャンと鳴いてから後ろ足が立たなくなってしまいました。
3度目ということもあって、初めはなんとか内科治療を進めていたんですが、なかなか改善が認められず、最終的には手術を行うことになりました。
まずはCT検査を行い、今回発症しているヘルニアの場所を確認します。
  
第13胸椎と第1腰椎の間での椎間板ヘルニアが確認されました。
そのまま手術開始です。
椎体に穴を開けて圧迫を解除し、実際に押している変性した椎間板物質を取り除きます。

こんなにたくさん取れました。

無事手術は終了しました。
翌日以降は絶対安静をした上でリハビリと鍼治療を開始しました。
緊張しぃのKちゃんは最初はなかなか病院のスタッフにも慣れてくれず、警戒しながらの入院生活でしたが、日が経てばとっても気持ちよさそうな顔をして施術を受けていました。

ただ、今までの術後と違い、なかなか後ろ足の反応の改善が認められません。
それでも徐々に少しずつではありますが、機能は回復していってくれいます。
自力での起立時間がどんどん伸びています!

今後はリハビリや鍼治療が続きますが、またしっかり歩けるようになることを目指して頑張っていきましょう!!

寒い季節になって椎間板ヘルニアの発症が増えているように感じます。
わんちゃんたちも寒くて変に力が入ってしまうからなのでしょうか。
足がよろついて歩き方がおかしいとか、腰を痛がって鳴いてるとか…気になることがあればなんでもご相談ください。

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A.Hyakkoku@U-KYO-Animal Hospital

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12月7日(金) 最近多いなぁ・・・

カテゴリー: 診察 

12月7日(金)

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百石:12月8日(土)午後、22日(土)午後
廣畑:12月9日(日)
三浦:12月16日(日)

こんばんは、獣医師の國廣です。
紅葉の見頃も終わって、冬をますます実感しますね。
スタッフの中にも紅葉に行ったブログを書いてる人がちらほら。
私も便乗して写真を載せておきます。

写真は永観堂に行った時の1枚です。
自分的にもなかなかいい写真が撮れたかなと思います。笑
他にも南禅寺や貴船神社なんかも行ったりして名所を回りました。
病院から近い広沢池付近にも平安郷という穴場スポットがありました。
春には桜も見れるらしいので、このブログを読んでいただいてる方はぜひ足を運んでみてください。

では今日のお題は、13歳のトイプードルCちゃんのお話。

Cちゃんは今年の10月ごろに口にできものがあるとのことで来院されました。
そのときの写真がこちら。

黒くて大きな塊で、独特な臭いもしていました。
このときには病理検査も含めて手術を薦めましたが、飼い主様は少し考えるとのことで
様子を見ていました。

そしてできものも大きくなり、首のほうには出血があるとのことで再び来院されました。

首のほうの傷は感染を起こしていましたが、その部分にも何かしこりのようなものが触れました。
ここで前回のブログでも登場した「細胞診」を行いました。
すると口のできもの、首のしこりそれぞれ細胞が採取されました。

上の2つの写真を見比べると少し違う細胞のように感じますが、
外注検査の結果どちらも同じ診断結果が返ってきました。
診断は「悪性黒色腫」と呼ばれる悪性の腫瘍でした。右の写真のように黒い顆粒(メラニン)を含む細胞で、別名メラノーマと呼ばれています。
浸潤性や転移性が非常に強い腫瘍の1つです。
抗がん剤の反応も悪く、治療には外科切除や放射線療法が用いられます。
またわんちゃんの口腔内腫瘍の中で最も多い腫瘍となります。

Cちゃんの場合、口のメラノーマは首のリンパ節に転移していました。
骨にまで浸潤している可能性もあり、外科切除を行うならば顎の骨まで取る必要があります。

飼い主さんは年齢や負担を考慮し、積極的な治療は望まれませんでした。
今後二次的な感染が起きた時に、対症療法を行うという方針となりました。

急な事実で飼い主さんも大変ショックを受けていましたが、
獣医療が発達し動物の寿命も伸びることで、腫瘍の発生は以前より多くなっています。
少しでもQOLを維持できるような治療法を今後検討していきたいと思います。


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KUNIHIRO@U-KYO-Animal Hospital

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12月2日(日) 胆嚢の病気、多いです。

カテゴリー: 診察 

こんばんは、院長です。

昨晩のブログ当番が私でしたが、完全に失念してしまっていましたのでアップが遅くなりました。
昨日は大阪での心臓外科手術のあと、大阪府立大学の獣医師学生と交流会があり、臨床獣医師の働き方や遣り甲斐について熱く語って来ました。
少しでも臨床現場での仕事に興味を持った暑い熱い獣医師が生まれれば嬉しいです。
若い子たちと話して、エネルギーをいただきました。

そして先日には進行性脊髄軟化症の治療で遠路はるばる東京から治療に来られたダックスフンドの飼い主様が、
関西に来る用事があったからと、当院にも顔を出してくださいました。
本人はとても元気で過ごしているとの報告を受け一安心です。

また可愛らしい手作りプレゼントもいただきました。
こういうものはとても嬉しいですよね、早速待合に飾らせてもらっています。
これからも元気に長生きしてくださいね。

さて、今日のお話は胆嚢炎についてです。
胆嚢に泥が溜まって、ウルソというお薬を処方されている患者さんも多いと思います。
意外とわんちゃんは胆嚢の病気が多いです。

胆嚢に泥がたまる「胆泥症」
石ができてしまう「胆石症」
胆嚢内容物がゼリー状に固まる「胆嚢粘液嚢腫」
炎症が生じる「胆嚢炎」

胆泥症であればまだそれほど怖くはないんですが、残りの疾患は非常に危険です。
胆管閉塞を生じると、黄疸をしめすようになり、強い腹痛や消化器症状がでてきます。
腹膜炎やDICも併発する非常に怖い疾患です。
ですので胆泥症の方は泥がたまっている状態から進行しないように、しっかりと毎日の内服を忘れないようにしてあげて欲しいです。

今回は胆嚢炎と診断されたMIXの女の子の症例です。
内科治療でなんとか頑張っていたんですが、黄疸が進行しぐったりした状態で来院されました。
内科治療の限界を考え、飼い主様と相談した結果、胆嚢摘出術を実施することになりました。


体重も非常に小さい子ですので、ルーペをつけて細かな手術に臨みます。
肝機能も低下しているため、手術も迅速に行うように意識してスタートです。


しかし開腹すると、胆嚢はすぐに見当たらず。
横隔膜、肝臓、腸と重度に癒着している状況でした。
おそらく何度も炎症を起こすうちに癒着が起こったのか、過去に胆嚢が破裂したことがあるのかもしれません。
注意深く他の臓器を傷つけないようにしながら、胆嚢を剥離していきます。

胆嚢は癒着でぐちゃぐちゃの状態でしたが、何とか摘出完了です。

そのあと無事に麻酔からも覚醒してくれて、数日の内科治療ののち・・・

現在では黄疸もなくなり、自分からしっかりとご飯を食べてくれるようになりました。
危機的状況から何とか離脱できました。

このように胆嚢疾患はワンちゃんでの発生が非常に多く、また進行すると非常に危険な状態にもなり得ます。
胆嚢に泥が溜まっていると言われた子は、しっかりとお薬を飲ませてあげて、定期的にエコー検査を受けてください。
胆嚢の手術は進行してからでは非常にリスクも高くなるため、どうしても内科治療で限界がある場合には手術を実施したほうがいいでしょう。
手術に関するセカンドオピニオンも受け付けていますので、有事の際はお気軽にご相談ください。
ちなみに明日からは3日間、大阪で外科勉強会に出席です。
皆様に還元できるよう、頑張って来ます。

院長

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11月27日(火) ウサギの眼

カテゴリー: 診察 

11月27日(火)

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パピー教室:12月1日(土:座学)、8日(土)、14日(金)、22日(土)

皆さんこんにちは。獣医師の廣畑です。
今日は眼をショボショボするウサギについてお話します。

朝から左眼をショボショボさせているという主訴で
あるウサギが連れて来られました。
診てみると、確かに左眼は少し開け辛そうにしている印象を受けました。

眼の検査で左眼に角膜潰瘍がある事が分かりました。



フルオレセイン染色という角膜表面の傷を染める液を使うと、
上の写真のように眼の中央部に緑色に染まる領域が確認されました。
これが角膜にできた傷の部分になります。

角膜は眼の表層を覆う膜になりますが、ウサギはこの角膜が
犬猫に比べて薄いので傷ができやすいという特徴があります。

角膜に傷が出来てしまう原因としては、異物が眼に入った・何かにぶつかった・
細菌感染などが考えられます。
さらにウサギで重要なのが歯の疾患が原因で眼の症状が出てくることがあるので
注意が必要です。
眼をショボショボさせて元気食欲がいつもに比べて無いということがあれば、
それが眼だけではなくて口の中にも問題があるかもしれません。

今日の子では口の中に異常は無かったので眼に対する治療のみ行いました。

角膜に傷ができた場合、角膜保護剤や抗生剤の点眼で治療を行います。

数日後傷の様子をチェックしましたが、染色液に染まる領域は確認されず
眼をショボショボさせる様子もなくなり経過は順調で上手く治療に反応してくれました。

点眼大変だったと思いますが、よく頑張ってくれました!!!

 

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11月23日(金) やっつけてやる!

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11月23日(金)

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百石:11月24(土)午後

こんばんは、獣医師の國廣です。
あっという間に11月も終わりですね。寒がりの私はすでに家のこたつのスイッチをONしています。
そういえば先日大学の友人の結婚式に行ってきました。場所は八坂神社の近くの「京都祝言」という所で、最近できた式場のようです。
チャペルは清水寺の五重の塔が見えるとても綺麗な所でした。

イメージはこのような感じです。新郎新婦ともに和装がとても似合っていました。
結婚式自体ほとんど行ったことがありませんでしたが、とても感動しました。
私はまだまだ予定がないですが、いずれは・・・と思っておきます。笑


ではでは、本日のテーマは11歳ラブラドールレトリバーのRちゃんのお話。
来院された主訴は「首の左後ろあたりに硬くなったり軟らかくなったりするできものがあり、大きさも日によって変わる。」というものでした。
確かにRちゃんのその部位を触ると、できものが確認されました。
こういったできものに対する検査として、まず行うのが「細胞診」の検査です。
針を刺して、そのできものの細胞を採取する方法です。
その結果、下のような細胞が採取されました。

画面中央より少し上の方にある顆粒を含んだ大きな細胞、これは「肥満細胞」であり
そのできもの自体は「肥満細胞腫」という悪性の腫瘍であることが分かりました。
「肥満細胞腫」は犬の皮膚腫瘍の中で最も発生頻度の高い腫瘍です。(割合でいうと16〜21%)
中高齢犬での発生が多く、性差はないようです。
好発犬種としては、ボクサー、ラブラドール・レトリバー、ゴールデン・レトリバー、ビーグルなどがいます。
今回のRちゃんも好発犬種の1つでした。
症状としてRちゃんのように無症状の子もいれば、「肥満細胞」が持つヒスタミンという物質が
炎症を起こす場合もあります。またそれにより下痢、嘔吐を呈する子もいます。
浸潤度や転移性はその腫瘍の悪性度(グレード)により変化します。
その気になる悪性度(グレード)ですが、細胞診だけでは判断できず病理検査を必要とします。つまり外科的な切除を行う必要があります。
治療としても第一選択が外科手術になりますので、Rちゃんも手術を行うことが決定しました。
(実際の手術写真を載せていますので、苦手な方はご遠慮ください。)

まずは術前の写真です。

マジックで書いている部分が切開のラインになります。ここでは腫瘍よりも大きい範囲で切ることが重要になってきます。
”マージン”を確保することで、浸潤している腫瘍を完全に切除するためです。
そしてどんどん剥離を進め、腫瘍を分離していきます。

最終的には下の筋肉まで取ってしまいます。
浸潤した腫瘍は筋肉ではばまれていることが多いので、その上まできっちりと切除します。
こうして腫瘍を摘出し、縫合を終え手術は終了になります。


ちなみに同時に撮影したCT画像はこちら。

右下に造影された腫瘍が確認できます。
CT検査は浸潤の程度が一目見てわかるので、やはり圧倒的な検査方法です。

現在は病理検査待ちであり、今後抗がん剤を進めていくのかは飼い主様との相談になってきます。
何はともあれ、Rちゃんよく頑張りました。

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11月18日(日) 恐るべし腸重積⁉︎(ToT)//

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                                     12月16日(日)

先日、オハナが6歳のお誕生日を迎えました😊
少しでも長く一緒に過ごせたらと思い、久々に病院に同伴出勤しました。
スタッフのみんなにも久しぶりに会えて、終始興奮しっぱなしのオハナでした😄
トリマーさんが合間にシャンプーをしてくれたので、目元ぱっちりフワフワのお嬢さんになりました☺

その日はお仕事だったので特別なことはできませんでしたが、スタッフの子がオハナの大好きなおやつをプレゼントしてくれて、それを嬉しそうにほおばっていました😁
またお休みの日にどこかお出かけしようね!
これからもずーっと一緒だよ😊オハナ😊💕

さて、今回は無事生還した雄猫のCちゃんのお話です。
Cちゃんはまだ4ヶ月の子猫ちゃんです。
ある日、元気いっぱいのはずのCちゃんが吐いていてご飯を食べないということで来院されました。
若い猫ちゃんがご飯を食べなくなる原因で多いのが誤食です。
いつも遊んでるおもちゃやひも、ビニール袋を飲み込んでしまうことが多いです。
飼い主さんいわくCちゃんもその可能性は大いにあるということで、まずはバリウム検査を行いました。
バリウムを口から飲んで、時間をおいてレントゲンを撮っていきます。
結果、バリウムは流れはしたんですが、一部拡張している部分がありました。

ただこれだけでは異物があるとの確定診断はできません。
次の手段としては内視鏡検査か開腹手術をするかということになります。
異物でもものによっては日が経てば押し流されて便に出てくる事もあります。
もう少し経過をみることになりましたが、やはり食欲もなく便もでない日が数日続きました。
体重も500gほど減少し、とうとう元気もなくうつろな状態で来院されました。
やはり腸閉塞を起こしているのでしょうか。
手術に抵抗のあった飼い主さんもその様子にみかねて、いよいよ決断されて開腹手術をすることになりました。
4ヶ月齢の子猫ちゃんですから体力的にも手術に耐えれるか…不安はいっぱいです。
点滴をしっかり流して状態をある程度落ち着かせて、いざ手術です。
開腹し、腸管を出してきて見てみると、一部硬く拡張している部分がありました。
よくみると、異物による閉塞ではなく、腸重積が起こっていました。
腸重積とは腸の一部が内側にめくれて内部に入り込んでしまう病態です。

折り重なった部分は正常に広がらないため内容物が滞留して閉塞します。
完全に閉塞すると血行障害がおきて、組織が壊死してしまい命を落とす危険性があります。
Cちゃんの腸も重積が起こっている部分の色が黒ずんできており、壊死しかかっている状態でした。
その部分を腸鉗子で挟んで切除し、端々吻合をして繋ぎ合わせます。

あとは閉腹し手術終了です。
術後翌日は絶食絶水し、その次の日から流動食を開始しました。
すると、待ってましたとばかりにお皿に顔を突っ込んできて、ペロリとたいらげてくれました!
その後良い便も出て、日に日に回復していってくれています。

あのまま手術をせずに様子をみていると命を落としていたでしょう。
飼い主さんもほっと一安心です☺

腸重積は慢性的な下痢や異物などにより腸の蠕動運動が悪くなることで引き起こされます。
Cちゃんの場合は異物が原因でした。
若くて元気な猫ちゃんほど誤食は多いです。
気をつけましょうね!!

それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、「いいね」をお願いします♪

A.Hyakkoku @U-KYO-Animal Hospital

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京都市内初の腹腔鏡システム、CT検査装置導入 [腹腔鏡下避妊手術、遠隔診断]
動物の総合健康管理施設右京動物病院 HEALTH CARE CENTER・SAGANO
JAHA認定 総合臨床医・外科医/ 国際中獣医学院認定 中獣医鍼灸師
 ISFMキャットフレンドリークリニック ゴールド認定 

11月16日(金) 腸閉塞

カテゴリー: 診察 

11月16日(金)

゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。

平野:11月13(火)、17(土)午後、18(日)
百石:11月23(金)、24(土)午後
國廣:11月17日(土)

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パピー教室:12月1日(土:座学)、10日(月)、15日(土)、24日(月)
デンタルセミナー:未定

 

 

 

分院長の太陽です。

今回は腸閉塞のお話です。

1週間ほど食欲が全くなく嘔吐があり、ウンチも出ていないとのことで来院したD君。

血液検査、レントゲン検査、エコー検査の結果、十二指腸に異物が詰まっていることが分かりました。

画像の黒くて中に白い斑点がたくさんあるものが十二指腸に詰まった異物です。1センチちょっとでしょうか。

経過も長く、状態が悪いことから内科治療で状態を持ち上げた後、開腹手術を予定していました。

また完全に腸が閉塞しているかを判断するため、翌日バリウム検査を実施しました。バリウムには異物をコーテイングして下方に流してくれる作用がありますし、腸の粘膜を保護してくれる作用もあります。

バリウムで異物が流れてくれればいいなと淡い期待を持ちつつ検査をしてみると・・・

 

見事に異物が流れて閉塞が解除されたんです!

ウンチの中から出て来たものはスーパーボールのカケラ。

排出されたスーパーボールをエコーを通して見てみると、

やはり十二指腸に詰まっていたものと同じ写り方をしていますし、サイズもぴったりです。犯人はこいつで間違いなさそうですね。

実際にはバリウムだけでなく静脈輸液治療、鎮痛剤、抗生剤、吐き気どめ、整腸剤等様々な治療を並行して行っていたからこそ、最後のバリウムのひと押しが効いたとは思いますが、開腹に至らず本当に良かったです。

名医は切らずに治す。。冗談です笑 精進いたします。

排出されたスーパーボールの写真を撮り忘れたまま飼い主様にお返ししたので画像がなくて実感が湧きづらい記事になってしまい申し訳在りません。

名医は撮らずに返す。冗談です。

 

 

 

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