右京動物病院

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右京動物病院ブログ: 診察

10月1日(日) 目が真っ赤(@_@;;)

カテゴリー: 診察 

10月1日(日)

゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。
 平野:10月14日(土)・15日(日)・22日(日)・28日(土)午後・29日(日)
 百石:10月7日(土)午後・21日(土)午後
 國廣:10月29日(日)

もう10月なんですね!あと3ヶ月で今年も終わるのかと思うとなんだかゾッとします😦
1年て長いようで早いですね💦
愛犬アムロくんも今年の早々に大手術をしましたが、
今ではおかげさまでそれが嘘のように元気にしてくれています😃
このままいけばお正月も一緒に迎えれそうかなぁ😊
アムロくん一緒に頑張ろうね💪

さて、今回は前回から引き続き、眼👁のお勉強です📝
眼の病気と言ってもたくさんありますが、中でも”眼が赤い”ということで
来院される方は非常に多いです。
眼が赤いというのは白目の部分、つまり結膜が充血していることが多いです。
結膜が充血する原因にはいろいろありますが、
今回はその一つである緑内障についてお話ししようと思います。
緑内障は眼房水(眼の中の水)の流出路が障害されることで眼圧が上昇する病気です。

眼圧が上がると充血し、痛みのため眼をしょぼしょぼさせたりします。
激しい痛みのために元気食欲もなくしてしまう子が多いです。
また、慢性化すると視力を失ってしまったり、
”牛眼”といって眼が巨大化することがあります。
そこまでいくと残念ながら元には戻りません。
なので、発症してからすぐに緑内障と診断された場合は
すぐさま治療を開始する必要があります。

治療の目的は①視力の維持あるいは回復と②痛みの除去です。
とにかく眼圧を下げてあげることが大事です。
その方法は一つは点眼です。
点眼薬には①防水の産生を抑制するものと②房水の流出を促進するものがあります。
状態に合わせて選択して使用します。
それでもすぐに眼圧が下がらない場合は利尿剤を静脈注射します。
また、こういった内科治療でもよくならない場合は外科治療が必要になってきます。
眼房水の排出を促進させるために眼にチューブを入れたり(前房シャント術)、
眼房水の産生を抑制させるためのレーザー治療(毛様体凝固術)を行ったりします。

また、原因には遺伝性による原発緑内障と他の病気に併発して起こってくる続発緑内障があります。
遺伝的に好発するといわれている犬種としては柴犬、シーズーがあげられます。
また、白内障やぶどう膜炎、網膜剥離、水晶体脱臼に続発して起こるものもあります。

先日、ミニチュアダックスのCちゃんが
眼が赤くてしょぼしょぼしているということで来院されました。
いつも元気で食欲旺盛のCちゃんがご飯も食べないというんです。
さっそく眼の検査をしていくと、眼圧が60 mmhgを越えていました。
眼圧は正常ではだいたい20 mmhgくらいなので異常に上昇していることがわかりました。

緑内障です!

そして検査の結果、まだ視力はあるようです。
さっそく点眼を開始しましたが、反応はイマイチで眼圧はなかなか下がりません。
何度か点眼しましたが反応がないので、次の手段として利尿剤の注射を行いました。
すると、なんと眼圧はみるみる下がってくれました。Cちゃん目もぱっちり開いてます!
Cちゃんは発症してから1日以内に来てくれたのでなんとか視力は保たれました。
数日以上眼圧が高いままだと視神系がやられてしまって失明してしまいます。
その後、点眼のみで治療継続中ですが、まだまだ安心はできません。
これからも一緒に頑張って治療していきましょう!

”眼が赤い””しょぼしょぼしている”というのは眼が痛いの信号です!
おかしいなと思われたらすぐに病院に来てくださいね!!

それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、拍手をお願いします♪
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A.Hyakkoku@U-KYO-Animal Hospital

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9月27日(水) 肥満細胞腫の手術

カテゴリー: 診察 

9月27日(水)

こんばんは、院長です。
昼と夜で寒暖の差が激しく、体調を壊されている方が多く感じます。
院内で風邪が蔓延しないように注意したいと思います。
私も手洗いうがいは心がけているのですが、ついつい忘れてしまうこともあり、反省です。

さて今日は肥満細胞腫の手術を頑張ったワンちゃんのお話です。

肥満細胞腫は名前から”太っている”ことが関係しているようにも感じますが、
実際は「肥満」と「肥満細胞腫」は関係ありません。

肥満細胞という細胞が腫瘍化したガンであり、犬の肥満細胞腫は全て悪性腫瘍に分類されます。
局所浸潤性が非常に高く、再発率の多い厄介なガンです。

根治を目指す治療方法は早期発見・早期手術になります。
できるだけ腫瘍の小さいうちに、正常組織も含めてガン細胞の取り残しがないように大きく切除することが重要になります。


今回のワンちゃんは陰茎(おちんちん)のところに腫瘍ができてしまっています。
これは非常に厄介です。
大きく取ろうと思うと、陰茎も切除しなければなりません。
しかし陰茎を取ってしまうと、今後の排尿に支障が出てしまいます。

今回は腫瘍の大きさもまだ小型でしたので、できる限り陰茎を残す方向で手術をしていくことになりました。

腫瘍から約3cmほどの部位を切除していくために、マーキングしています。

周囲の皮膚にメスで切開を加えていきます。
腫瘍を傷つけるとガン細胞が散ってしまうために注意深く切開していきます。


今回は陰茎を残しますが、できる限り深層の組織も切除することが望ましいため、包皮粘膜ギリギリを残して切除しています。

陰茎周囲の筋肉などを切除することでできる限りのマージンをかせぎます。


最後に陰茎を形成して手術は終了です。
しばらくは下腹部の皮膚や筋が張った状態で違和感があるかもしれませんが、じきに慣れてくるはずです。

そしてあとは病理検査の結果を祈ります。。。

結果はやはり肥満細胞腫でしたが、その中でも低グレード(比較的悪くない)、なおかつ完全切除されているというものでした。

肥満細胞腫の中ではもっとも良い形での結果が帰ってきました。再発には今後も注意していく必要がありますが、ひとまずは安心です。

このように肥満細胞腫の手術は小さなできものであっても、非常に大きな切除が必要となってきます。そして肥満細胞腫は身体のいたるところにできます。
しかも見た目や硬さも様々であるため、視診だけでは肥満細胞腫かどうか判断できません。
そのために重要となってるのは細胞診検査です。
細い針をさして、できものの細胞を採取することで肥満細胞腫は診断できます。
気になるできものがある場合は一度ご相談ください。

院長

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9月26日(火) 健康診断にて

カテゴリー: 診察 

9月26日(火)

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平野:9月28日(木)、30日(土)午後

皆さんこんばんは!
季節の変わり目に風邪を引いてしまいました。
今は少し落ち着いてきましたが、久し振りに高熱に悩まされました。
皆さん体調管理十分にお気をつけ下さい。

今日は少し前に病院でドッグドックを受けた
チワワのKちゃんのお話です。
Kちゃんはまだ5歳で元気もあって食欲も旺盛な子です。
ただ、少しぽっちゃりな所が気になるところ。
血液検査、レントゲン検査、エコー検査を実施。
レントゲン検査、エコー検査では大きな異常は見つかりませんでした。


しかし、血液検査で1つ問題点が見つかります。

それは、コレステロールの値が高いということ。
つまり、高脂血症(高コレステロール血症)という状態でした。
人では高脂血症があると心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化の
可能性が高くなると言われていますが、犬ではその可能性は低いと
考えられています。

さて、高脂血症の原因には主に以下のことが考えれます。
・食後高脂血症
・甲状腺機能低下症
・糖尿病
・副腎皮質機能亢進症
・ネフローゼ症候群
・胆汁うっ滞、肝不全
・膵炎
・肥満
・薬剤
・原発性高脂血症

様々な原因がありますね。

食後の高脂血症は食後30分〜2時間で見られ、
2〜10時間程度で改善します。
ですので、食後高脂血症の可能性を除外する為にも
血液検査前12時間以上の絶食が理想となります。

原発性高脂血症は遺伝的な異常によるものと考えられていますが、
ほとんどの場合、原因は明らかになっていません。
犬ではミニチュア・シュナウザーで特に多い傾向があります。
健康なミニチュア・シュナウザーの約30%で高脂血症が見られる事が報告されており、
高齢になるとこの割合はさらに約75%へと増加します。
他にはシェルティにも高脂血症が見られることがあります。

今回のKちゃんの高脂血症の原因は検査の結果を
総合的に考えて、肥満によるものと考えられました。
そして、この日からKちゃんの減量を開始しました。
今ではコレステロールの値は正常値とはいかないものの、
あと一歩というところまで来ています。

高脂血症があると、食欲不振、嘔吐、下痢、発作などの
症状が見られる場合があります。
しかし、無症状の場合もあり、病院での健康診断でたまたま
見つかるというケースもあります。
今回のケースがそうでした。
皆さんも一度健康診断を受けることをお勧めします。それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、拍手をお願いします♪
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K.Hirohata@U-KYO-Animal Hospital

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9月19日(火) 心雑音が聞こえたら

カテゴリー: 診察 

9月19日(火)

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 平野:9月24日(日)、28日(木)、30日(土)午後
 百石:9月23日(土)午後

こんばんは!
最近、朝晩は少し寒く感じるようになってきましたね😊
夏場は遠く離れて寝ていた愛猫も
肌寒いのか膝の上や枕元で寝てくれるようになり嬉しいこと限りなしです😍笑
気がついたら冬…なんてことにならないよう、秋を満喫していきたいと思います🎃

さて、最近、ホテルに来られた方にこんな用紙をお渡ししていることがあります。

ホテルブログでもチラチラ写真に出ていますが、
1ヶ月以上診察を受けられていないワンちゃん猫ちゃんには
お泊まりの際に、簡単な身体検査をさせていただいています🐕
(あまりにも怖がりなコは控えさせていただいていますが💦)
お口のトラブルで注意させていただくことがほとんどですが…
デンタルケアについては昨日のブログをご参照いただくとして👾
本日は心臓のお話を少しさせていただきます。

身体検査の一つとして、心臓の音や呼吸の音を必ず確認しています👂
心臓の音は、通常、トン・トン、トン・トン、・・・と聞こえますが
心臓病がある場合、ザッ・トンや、ザッ・ザッや、ザーといったように
異常な音が聞こえます。
これを心雑音と言います。

ワンちゃんの心臓病は中年齢〜高年齢で発症し、
小・中型犬に多く、キャバリア、ダックスフンド、プードル、チワワなどが代表的です。
そしてその7〜8割ほどが、僧帽弁閉鎖不全症という病態が原因です。

心臓は4つの部屋に分かれていて、それぞれの部屋の入り口と出口に弁があり
血液の流れを一方通行に保っています。
それが、この病態の場合、左心房と左心室の間にある僧帽弁が破綻してしまい
本来であれば左心房から左心室、全身へと流れるはずの血液の一部が、
左心室から左心房へ逆流してしまいます😵
この逆流の音が、「心雑音」として聞こえてきます。
血液が逆流すると全身へ上手に血液を送り出せないばかりか
左心房、その手前の肺血管へ圧がかかり、
状態が悪化すると、肺に水分が溢れ出てしまう「肺水腫」という病態に陥ります。
これは、それまで全く症状がないコでも突然起こる可能性があります。

ヨークシャテリアのMちゃんも、急に咳が止まらなくなり来院されました😷
それまで心臓は丈夫、と言われていたようですが
胸の聴診で異常音が聞き取れたため、レントゲン検査を行いました。

検査の結果、通常より拡大した心臓と
白く靄がかった肺が確認されました。
「肺が白い」というだけで、肺水腫とは断定できませんが、
Mちゃんの場合、心臓の拡大があったため肺水腫と仮診断し、利尿剤による治療を始めました。

翌日にはすっかり咳も治まり、レントゲンでも肺がキレイになっていました🙂

症状も落ち着いたので、ゆっくり心臓のエコー検査を実施しましたが、
やはり「僧帽弁閉鎖不全症」であり
内服薬による治療を開始しました💊

心臓のトラブルは、悪化すると、即座に命に関わってくることが多いです。
基本的には慢性的に、徐々に進行することが多い病気ですが
Mちゃんのように症状のない僧帽弁閉鎖不全症の犬でも
8%ほどが急性に悪化し、突然死することがあります😣💥

ごく初期であればお薬は必要ない場合もありますが
心雑音が聞こえたら、激しい運動を控えたりお食餌を見直すこと
定期検診により病態に合わせた治療を受けることをお勧めします。

最近病院に行ってないわ!という中高齢のワンちゃんは
ぜひ、予防薬の受け取りがてらでも簡単な身体検査を受けてみて、
心臓の異常がないかチェックしてみてくださいね👂😉

 

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R. MIURA@U-KYO-Animal Hospital

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9月17日(日) 恐るべしドライアイ(>_<;)

カテゴリー: 診察 

9月17日(日)

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 平野:18日(日)、24日(日)、28日(木)、30日(土)午後
 百石:23日(土)午後

連休ですね!!
どこかご旅行に行かれている方も多いのでは?😀
こういう時期は当院ではホテルに来てくれる子たちが急増します😄
体の大きさや動物さんの種類によってもいろんなお部屋をご用意してますので、
ぜひご活用ください!
たくさんのお友達を作れるチャンスですし、病院に慣れてもらえる
良い機会にもなります。
お預かり中に健康診断やトリミングができちゃうのも、
ヘルスケアセンターならではです!
気になる方はどしどしご連絡くださいね☺


さて、今回は”眼の病気”についてお勉強します。
人と同様ワンちゃんネコちゃんにもいろんな眼の病気があります。
その中でも比較的よくみられる”ドライアイ”についてお話しようと思います。

ドライアイの正式名は”乾性角結膜炎”といいます。
角膜を常に湿潤に保ち保護している”涙膜”が欠乏することによって、
角膜や結膜が炎症を起こしてしまう病態です。
原因には…
①先天性
②薬物誘発性
③感染性(ジステンパーウイルス)
④神経性
⑤瞬膜切除術後
⑥内分泌性
⑦免疫介在性
があげられます。

診断方法はシルマーティアーテストといって、
試験紙を眼にあてることによって分泌される涙の量を測定します。
涙がほぼ出ていなければ診断ができます。
また、このような乾いた眼はバリアがなく
非常に傷がつきやすいため、角膜潰瘍を引き起しやすいです。
さらに二次的な感染も起こしやすく、たくさんの眼脂が
こびりついて眼が開きにくそうにしている場合が多いです。
当院でも今現在ドライアイと頑張って闘っている、
ミニチュアダックスフンドのRちゃんがいます。
Rちゃんも最初は目がしょぼしょぼしていて
開きずらそうな状態で来院されました。
目やにもびっちりな感じです。

シルマーティアーテストをすると、
全く涙が出ていないことがわかりました。
黄色い眼脂も出ているので感染も起こってしまっている状態です。
Rちゃんの場合は状況からして
免疫介在性のドライアイが疑われました。
治療は免疫抑制剤の眼軟膏と抗生剤の点眼薬の投与です。
また少しでも角膜を保湿するためにヒアルロン酸を含んだ点眼薬を
頻繁に投与します。
しばらく点眼を続けていると目やにはほとんどでなくなり、
眼のしょぼつきもましにはなりました。
しかし、眼が潤うほどまではいかず、
シルマーティアーテストも正常値には至りませんでした。

そうこうしているうちに、ある日突然、Rちゃんの全身状態が悪くなり、
ご飯も食べず元気もないということで来院されました。
すると40℃近くの熱があり、血液検査をすると
炎症の数値が跳ね上がっていました。
感染や炎症がいったいどこで起こっているのかを
特定するために全身の検査を行います。

しかし、これといった異常な所見が得られません。
そうなった場合に考えられるのが免疫介在性の病気です。
原因不明で特発的に発症します。
治療法は免疫抑制剤であるステロイドを使用します。
もちろんステロイドは安易に使える薬ではありません。
慎重にステロイドの投与を開始しました。
すると…覿面効果が現れ、熱は下がり食欲も出てきて元気になりました。
また、それまで患っていたドライアイも
この治療を続けているうちに徐々に改善してきました!
おそらく根底に特発性の免疫介在性の病気があり、
それによってドライアイも全身状態の悪化も引き起されたのでしょう。
現在、Rちゃんは点眼薬と飲み薬を毎日頑張って続けてくれています。

眼の病気と思いきや、実は全身疾患の
一部の症状だったというケースは少なくありません。
糖尿病性の白内障や全身性炎症疾患による
ブドウ膜炎…など、裏に隠れている病気に
気付くことが大切です。
眼のこと以外でも、何か気になる症状があれば
何でもご相談下さいね!
病気の早期発見に繋がるかもしれません。
一緒に家族の健康を守っていきましょう!

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9月11日(月) 進行性脊髄軟化症の手術(フレンチブルドック編)

カテゴリー: 診察 

9月11日(月)

こんばんは、院長です。
最近は病院外の仕事も非常に多くバタバタと過ごしています。
そのため土日に臨時でお休みをいただくことも多く、指名の患者様には
ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません。
ホームページのトップ画面の獣医師勤務表にて最新2週間分の予定が
掲載されるようになりましたので、そちらでご確認ください。
もしくはお電話でご確認の上ご来院いただければと思います。

さて今日は度々ブログでもご紹介している病気「進行性脊髄軟化症」についてです。
この病気は椎間板ヘルニアの後に生じる致死性の高い危険な病気です。
しかしその発生率はあまり高くないため、あまり知られていない病気の一つでもあります。
私の経験上、ダックス、トイプードル、フレンチブルドックの三犬種
発生率が圧倒的に高いように感じます。

今回はフレンチブルドック、7歳の女の子です。


椎間板ヘルニアを発症し、MRI検査を行ったところ脊髄軟化症の可能性が極めて高いと診断されました。
関西の大きな病院を巡るも、どこでも治療ができないとのことで兵庫県より当院に来院されました。

術前の動画になりますが、前足にも少し麻痺が出始めてきているため、
前足での歩行も難しくなってきています。
当院での手術の適応基準として「前足がまだ麻痺していないこと」というものがあります。
これ以上進行すれば顔面神経麻痺や呼吸障害が出てきてしまうため、
非常にギリギリの状況でした。
1分1秒も無駄にできないため、他の患者さんには申し訳ないですが、
急遽院長の午後診察を休みにして手術に挑みました。

全身麻酔をかけて剃毛・消毒し、いざ手術開始です。


大変な手術になるけど頑張ろうね。
(ここからは手術中の写真が出ますので苦手な方はご注意ください)

 

まずは今回の脊髄軟化症の原因ともなった椎間板ヘルニアを治療します。
逸脱して脊髄を圧迫している椎間板物質を摘出しましたが、
奥にある脊髄が暗赤色を呈しており非常に重篤な状況であることがわかります。


その後脊髄を覆う膜を切開してみると、ドロっと軟化(壊死)した脊髄が流れ出てきました。
これで脊髄軟化症の確定診断がつきました。

この後は障害を受けている脊髄を全て露出し浮腫を改善させる治療を実施します。


脊髄を傷つけないように、背骨に小さな穴を開けていきます。なかなかの体力仕事です。

手術は無事に終了しました。

4時間にも及ぶ大手術でしたが、よく乗り切ってくれました。

しかしこれだけではまだ安心できませんので、
1週間は積極的な内科治療も併用していきます。
この病気は1週間が山場と言われていますので、それを乗り切ってくれるか。
飼い主さんとともに祈りました。

そいて1週間、2週間が経過し・・・
麻痺は進行することなく、命を取り留めることができました。

術後の動画ですが、前足の麻痺も少し改善し、
状況がよくなっているのが分かります。これで後はもう一安心です。

今後は圧迫排尿やリハビリなど大変なことが続きますが、命あればこそです。
動物たちは懸命に生きようと頑張ってくれます。
愛犬・小豆も10年以上に及ぶ介護生活でしたが、幸せに犬生を生き抜いてくれました。

この子もまだ7歳。犬生はまだまだこれからです。
頑張って長生きして、素敵な思い出をたくさんご家族と作って欲しいと思います。

最後の退院前に家族でパシャリ。
いい笑顔をいただいて、このような仕事ができることに感謝です。

院長
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9月5日(火) お手入れ中の悲劇

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9月5日(火)

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 廣畑:9月6日(水)午前

こんばんは!
少し前ですが、実家に暮らすワンコのことで、母から連絡がありました。

「耳の後ろ、ハサミで切っちゃった😣!!」

とのこと。
どうやら耳にできた毛球を処理しようとしたら、
皮膚まで一緒に切り落としてしまったようです😱💦
幸いなことに(?)、キレイにスパッと切れてましたので
少し縫うだけですぐに傷は治ったそうです。

こんな感じで、ヒヤリとした経験、皆様ございませんでしょうか??

トイプードルのKちゃんも、このような事故に遭ってしまいました😳

耳掃除をしようと、飼い主様が耳を髪ゴムでゆるく結び上に挙げていたところ
結びどころが悪かったのか、怒って暴れてしまいました。
その結果、ゴムはどんどん毛に絡まって取れなくなってしまいました💥

病院に来られた時には、ゴムは耳に食い込んで、
かなり深い傷ができてしまっていました。
Kちゃん自身も痛みで震えており、
体を触られることに非常に敏感になっていました😥

お薬で痛みと腫れを抑えながら
数日洗浄に通ってもらい
ガーゼで湿潤状態を保って新しい組織の再生を待ちました。

すると…

少しずつですが、傷が塞がりキレイになってきました!!

最初は少し触っただけで鳴き叫んでいたKちゃん。
今では全く怒らず、すごく大人しくお手入れをさせてくれます☺

お顔も穏やかで、だいぶ慣れてくれたようです😍
あとは毛が生えるかどうかですが…
もう一踏ん張り、頑張りましょうね!

さて、Kちゃんが耳のお手入れを嫌がった理由の一つに、
おそらく外耳炎があります。
傷のこともありますが、傷とは無関係の耳の中も真っ赤で、
耳垢からは細菌がたくさん見つかりました👾
傷の腫れが落ち着いてから、外耳炎の治療もスタートしました。

ワンちゃんが体を触られて怒るとき、
もちろん触られることに慣れていない、という理由もありますが
触られたところに痛みがあることも多くあります。
Kちゃんは元々耳に炎症があって痛かったので、
お手入れを過剰に嫌がったのかもしれませんね。
今は痛みが減ったので、以前ほど怒ることはないはずです🍀

ご自宅でお手入れしていただくことはとても大切です。
でも、決して無理はせず
難しいなと思われたら、一度病院にご相談ください。
隠れた理由がないか、探してみましょう☝

また、新しく子犬・子猫を迎えられた方は
上手にご褒美をあげながら、お手入れの練習を頑張ってください。
手先や顔周りを触れることを嫌がる子は、とても多いです。
触られることに慣れっこになってしまえば
耳掃除、歯磨き、お爪切り…など、
病気に予防にとても大切なお手入れを、楽しく続けることができます😊
具体的にどうすれば良いかは…また直接ご質問くださいね☀

 

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R. MIURA@U-KYO-Animal Hospital


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9月3日(日) 奇跡の生還🌟

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9月3日(日)

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夏が終わってしまいましたね😓
夏好きの私にとっては寂しい気持ちでいっぱいです😖
しかし、今年の夏は去年よりはまだ夏らしいことができたのではないかと思います😁
花火大会に行って大好きな花火も見ましたし、手持ちの花火も病院の駐車場でスタッフみんなとやりました!
アムロと一緒に湖のビーチにも行きました😎
いろんな夏の思い出ができました😄
これからはどんどん涼しく、そして寒くなっていく季節…🌀💧
みなさま体調の管理にはお気をつけくださいませ🙂

それでは今回のお話に移りたいと思います。
ある日14歳のMIX犬のQくんが、朝から足腰がふらついて立てないという主訴で来られました。
待合から診察室にはなんとか歩きながら入ってはくれましたが、
見るからにフラフラで、口腔粘膜の色が白いのがすぐに気になりました。

”高齢の子で急にふらつきだして口の色が白い”となると、まず頭によぎるのは
”腹腔内腫瘍の破裂などによる血圧の急激な低下”です。

すぐに血液検査を行うと、赤血球数が少なく貧血していることがわかりました。
続いて腹部の超音波検査を行うと、脾臓が腫大し腫瘍化していることがわかりました。
予想が的中しました😱
おそらく脾臓の腫瘍が何かしらのタイミングで破裂し出血したことで急に血圧が下がったのでしょう。
検査をしている間にもQちゃんの状態はいよいよ悪くなり、横ばいになってしまって心拍数も下がり、
いわゆる虫の息という状態でした。
祈りながらの緊急手術です。

とにかく血圧を回復させるために点滴をどんどん流し、心拍出力を上げるための注射をします。
手術中も血圧を維持することがかなり重要なので、こまめにモニターしながら慎重に手術を行っていきます。
開腹し、お腹から出てきた腫瘍は思った以上に巨大でした。

 

 

 



さらに破裂しないように慎重に丁寧に取り上げます。
脾臓にはたくさんの太い血管が入っていってるので、一つ一つ超音波メスでしっかり結紮していきます。

 

 

 


無事、急変することもなく手術は終えました。

あとは回復を待つのみです。
何と言ってもQくんは高齢なので、体力の面でも回復には時間がかかることが予想されます。
しかし、手術の翌日、Qくんはなんとご飯をガツガツ食べてくれました!!
素晴らしい生命力です!
日に日に反応も良くなり、術後約1週間で退院できました。
さらに、病理組織学的検査で、採った腫瘍が良性のものだという結果が出たので、今後の再発や転移の可能性もありません。
Qくん、まだまだいけそうです😊

Qくんはこれまでずっと元気にしてくれていたので、今まで一度も超音波検査を行ったことがありませんでした。
もしかしたらそれまでに健康診断などで検査をしていれば、今回のような事態を事前に防げたかもしれません。
Qくんは幸い奇跡的な生還をしてくれて、まだまだ長生きしてくれそうです。
しかし、採った腫瘍が悪性のものだったり、貧血がもっとひどくて手術に耐えられなかったりした場合には命を落としてしまっていたかもしれません。
そういった事態に至らないようにするには、やはり定期的な健康診断が非常に大事です!
8歳を過ぎればもうシニアです。
当院ではペットドッグを実施しています。
その子その子に合わせたコースを選ぶことができます。
早期発見早期治療を目指して、これからも大切な家族の命を一緒に全力で守っていきましょう。

それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、拍手をお願いします♪
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A.Hyakkoku@U-KYO-Animal Hospital


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8月29日(火) 中を見てみると

カテゴリー: 診察 

8月29日(火)

゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。
 平野:2(土)午後、3(日)、7(木)、8(金)、16(土)午後、
   17(日)、24(日)、28(木)、30(土)午後
 百石:9(土)午後、17(日)、23(土)午後

8月ももうすぐで終わりですね。
小学校などは夏休みもそろそろ終わる頃でしょうか。
夏休み終盤に宿題に追われていた日々を思い出します(*´ェ`*)
皆さんは今年の夏エンジョイできましたか?
自分は久しぶりに花火大会に行ってきました!
来年もどこか花火大会に行きたいものです!


今回は以前にも登場したバセンジーのK君のお話です。
K君は血液中のアルブミンという値が低くなる
低アルブミン血症で苦しんでいました。
これにより腹水(お腹に液体が溜まってしまう状態)が
認められていました。 
様々な検査を行った結果、低アルブミン血症になってしまう原因が
腸にあると考え、低アレルギー食のご飯を開始したり、
抗生剤の内服を始めました。
すると、わずかではありますがアルブミンの値が改善されました。

このまま治療が上手く行ってくれれば!
と思っていたのですが、、、、

ある時から少しずつ食欲が低下し、
アルブミンが再び下がり始めましたΣ(´д`;)

そこで今回の低アルブミン血症の原因を突き止めるため、
内視鏡検査を行いました。

上は胃の内部の写真ですが、
胃は非常に綺麗で大きな問題は見つかりませんでした。

続いて小腸の内部を見てみると、、、








小腸の至る所で白いツブツブとしたものが認められて、
出血しているところも所々認められました。
この病変部を採取し、病理検査に出した結果、
K君は中等度〜重度のリンパ球形質細胞性腸炎と
軽度のリンパ管拡張症という病気を発症していることが分かりました。
リンパ球形質細胞性腸炎はIBD(炎症性腸疾患)という病気の一つです。
IBDとは簡単に言うと慢性的に胃腸炎が起きてしまう病気です。

今回内視鏡検査を行ったことによって、K君を苦しめている
病気の正体がハッキリと判明しました!
非常に有意義な検査でした!

残念ながら、このリンパ球形質細胞性腸炎とリンパ管拡張症は
治る病気ではありません。
しかし、食事療法やお薬で病気を上手く管理することは可能です。

これからお薬の数が増えてしまって、大変だろうけど
飲むことが出来れば体も楽になるし、早く良くなるよう
期待しています!K君頑張ってね!

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8月22日(火) 女の子を迎えたら…

カテゴリー: 診察 

8月22日(火)
 
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それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。
   平野:8月26日(土)午後、27日(日)


こんばんは!
暦上はもう秋なようですが、
まだまだ日中は暑い日が続きますね
涼しくなるまでもう少し、残暑を乗り切りましょう


本日は6歳のトイプードル、Mちゃんのお話です
Mちゃんは3〜4ヶ月前に発情がきたのに、
再び陰部からの出血があり、元気・食欲もないとの主訴で来院されました。

血液検査の結果、白血球とCRP(炎症反応性蛋白質)の上昇があり
エコー検査では写真のような異常像が見られました。


異常なところは、矢印で示された黒い円形のもの
右側の黒い円形構造は膀胱ですが、矢印の構造は通常では認められません。
これは、大きく膨らんだ子宮です。

このエコー所見が決め手となり、Mちゃんは子宮蓄膿症と診断しました。

子宮蓄膿症とは、細菌感染により子宮の内腔に膿汁が貯留する病気です。
ワンちゃんの場合、発情周期に伴って分泌される黄体ホルモンの関与が大きいとされ、
発情後8週間ほどで発症することが多いです。
6歳以上で出産を経験していない女の子が、発症リスクが高いと言われています。

治療の第一選択肢は、外科的な卵巣子宮全摘出術です。
内科療法も選択肢のひとつですが、
一度治癒しても再発のリスクが残るため、基本的にはおすすめしません。

Mちゃんも診断後すぐに入院し、点滴で体調を整えた後、手術を行いました。

手術様式そのものは、一般的な避妊手術と同様です。
開腹し、卵巣と子宮を摘出していきます。

子宮の右側の一部がポッコリと膨らんでいます。
エコー検査で見えたものはこの部分だったのでしょう。
今回は一部のみ腫れている状態でしたが、子宮全体が腫れている場合もあります。

腫れた部分を吸引すると、このような膿が出てきました。
顕微鏡で細菌の存在が確認されました。

Mちゃんは手術翌日から食欲も出て、
元気に退院していきました
手術、入院お疲れ様でした!

子宮蓄膿症の症状には次のようなものがあります
・陰部から膿が出る。陰部をしきりに舐める。
・お腹が膨らむ。
・飲水量・排尿量が増える。
・元気・食欲が低下する。
避妊をされていない女の子は、特に発情後、
このような症状が出てきた場合はすぐに診察にいらしてください

細菌が出す毒素によりショック症状を起こしたり、
命に関わってくることもあります。
避妊手術により予防できる病気でもあります。


若い時に避妊手術や去勢手術を行うことについて、
どうぶつを家族に迎えた時、まず最初に悩まれることかと思います。
麻酔をかけて、手術をすること。
もちろんリスクはゼロではありませんが、
得られるメリットはとても大きいです。
当院では腹腔鏡下の避妊手術を行うことができ、
体への負担を出来る限り少なくすることを心がけています。
「予防」のための手術について、是非前向きにご検討ください



それでは今日はこの辺で・・・ 
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