右京動物病院

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右京動物病院ブログ: 2019年2月08日(金)

2月8日(金) 前十字靭帯

カテゴリー: 診察 

2月7日(木)

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*******分院臨時休診について*********
分院SAGANO は2月11(月)~2月16(土)の間臨時休診となります。
ご不便おかけしますが、本院へご来院ください。

 

太陽です。

犬の急な後肢跛行の原因のなかでとても多いものが前十字靭帯断裂です。

前十字靭帯は膝関節の安定性を保つ上で一番大きな役割を果たしている靭帯です。

元気に走り回っていても、急に靭帯断裂は起こります。

そして興味深いのは普段運動をせず家の中でのんびり過ごしていても、急に靭帯断裂は起こるのです。

この理由については後ほどお話しします。

 

急な左後肢の跛行を主訴に来院したD君。院内歩行でも左脚の負重が弱く明らかに整形学的な問題がありそうです。(神経疾患の場合はケンケンではなくずり足になるのでおおよそ見分けがつきます)

またおすわりをしてもらうと左脚だけ外に伸ばしておすわりをします。シットテストと呼ばれるもので、痛い方の脚を伸ばして座るというものになります。特に膝の痛みがあるかどうかを見分ける際に使います。(動物は痛い場所が言葉で説明できないため、このような痛みの原因を探るテストが沢山あります)

また膝の安定性を確かめるためのドローワーテストでも陽性となり、膝の安定性が保たれていない事がわかりました。

この時点で前十字靭帯断裂がものすごく怪しくなってきます。

情報を増やすためにレントゲン検査を実施します。


左に写っている脚がケンケンをしている脚です。右側が正常な脚です。

(私の指が写り込んでいます。失礼しました。)

左のスネの骨が前方(向かって右方向)に変位しているのがお分かりいただけるでしょうか。靭帯による安定性の欠如を示唆しています。

またファットパッドサインと呼ばれる前十字靭帯損傷のサインも出てきています。

画像診断、触診の結果前十字靭帯断裂の可能性が非常に高く、治療の必要があります。

(人間の場合はMRIで確定診断を出しますが、動物の場合は靭帯が細いため画像による確定診断が困難です)

相談の結果、保存療法(関節炎を抑える注射や痛み止め、安静など)で経過を追っていき、改善が見られなければ外科も視野に入れていくことになりました。

 

ちなみに私は前十字靭帯を二回断裂しており、手術を二回しています。サッカーでしている時に断裂してしまいました。最近また膝が痛むようになってきたので週一回リハビリに通っています。術後のリハビリ仲間はスケートの高橋大輔さんです。こちらが一方的に思っているだけで話したことすらありませんが笑

以前自分の膝のレントゲンを内緒で撮ってみたところ、骨棘と呼ばれる関節炎初見が見られまいた。(秘密が一つバレてしまいました笑)

こんな年で関節炎が進んでいるとは。。

さて犬はなぜ激しい運動をしなくても前十字靭帯が切れるのか。

答えは四足歩行にあります。

二足歩行の人間は立っている時膝関節がまっすぐ伸びており靭帯にストレスはかかっていません。しかし四足歩行の犬は立っている時でも膝関節は軽く曲がった状態でキープされています。膝が曲がったまま体重を支える事は常に前十字靭帯にストレスをかけることになります。それゆえ激しい運動をしなくても靭帯断裂を起こしてしまうのです。犬種によっても脛骨関節面の角度が違っていたりと靭帯断裂を起こす要因は色々とありますがこの辺でやめておきます。

なお、膝蓋骨脱臼を持っている子は前十字靭帯の断裂を起こしやすいです。靭帯断裂を起こさなくても私と同じように関節炎は必ず進んでいきます。

進んだ関節炎は元に戻せません。若いうちから関節保護サプリメントや関節強化フードをつずけていくようにしましょう。

何か気になる事があればいつでも相談に来てください!

 

それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、「いいね」をお願いします♪

taiyo@U-KYO-Animal Hospital

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動物の総合健康管理施設右京動物病院 HEALTH CARE CENTER・SAGANO
JAHA認定 総合臨床医・外科医/ 国際中獣医学院認定 中獣医鍼灸師
 ISFMキャットフレンドリークリニック ゴールド認定

 

 

 

 

 

 

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