右京動物病院(京都の動物病院)右京動物病院ブログ・お知らせ進行性脊髄軟化症の緊急手術〜ダックスのヘルニアを甘く見ないで〜

進行性脊髄軟化症の緊急手術〜ダックスのヘルニアを甘く見ないで〜

診察

10月2日(日)

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
院長:10月9日(日)、24日(月)、25日(火)、30日(日)
学会・勉強会参加のため、上記の通り獣医師不在の日がございます。
診療は通常通りおこなっておりますので、どうぞご了承ください。

早いものでもう10月ですね。
スポーツの秋、食べ物の秋、読書の秋。。。
一番好きな季節です。
ちなみにこういう季節の変わり目は体調を崩す子も多いので、
注意してあげてください。 

さて今回は進行性脊髄軟化症(しんこうせいせきずいなんかしょう)のダックスの紹介です。
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以前にもブログでご紹介したことがある非常に怖い病気です。

椎間板ヘルニアの数パーセントに発生し、
麻痺がどんどん頭の方へ進行していき最終的には死に至る。

今でも不治の病として恐れられている病気の一つです。

当院ではこの脊髄軟化症に対する救命手術を数年前より積極的におこなっており、
その救命率はほぼ100%(前足への完全麻痺を除く)ということで、
全国各地からの電話相談、実際に他府県からも患者さんが来院されます。

今回も他院で椎間板ヘルニアと診断されたダックスフンドが来院しました。
内科治療をおこなうも後ろ足の麻痺は治ることはなく、
むしろ前足も使いづらそうになってきたとのこと。
インターネットで脊髄軟化症を知り、当院に転院されてきました。

来院時に前足は動かせていましたが、確かに反射が鈍くなっていました。
もちろん後ろ足は完全麻痺で痛みを感じることも、自力で排尿することもできません。

そこで緊急的にMRIを提携施設で撮影してもらったところ・・・
脊髄が広範囲にわたって高信号を呈しており、脊髄軟化症が強く疑われました。
(脊髄軟化症の診断はMRIでも絶対ではありませんが、強く疑うことができます。)
しかも前足の神経がもうすぐ麻痺するギリギリまで進行しており、緊急的な状況でした。

もともと入っていた予定を急遽変更して手術に臨むこととなりました。 
スタッフも皆気合を入れて頑張ります。
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広範囲に脊髄を露出・切開する必要があるため毛刈り・消毒をしっかりと行います。
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まずは元凶である椎間板ヘルニアの発症部位から逸脱物質を摘出して圧迫を解除します。
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そのあと広範囲に脊髄を露出していきます。
壊死してしまった神経が赤黒く変色しているのがわかります。
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そして拡大鏡を装着して、マイクロサージェリー専用器具で慎重に作業を進めていきます。
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硬膜を切開した部位からはどろっとした軟化した脊髄が出てきました。
これで脊髄軟化症の確定です。
そのあとは脊椎の動揺をおこさないように丁寧に閉鎖縫合して手術終了です。
長時間の手術になりましたが、よく頑張ってくれました。
ご家族には無事に手術が終わった旨を伝えます。

あとは症状が進行しないかどうか神様に祈ります。
進行性脊髄軟化症は1週間で命を落とすと言われています。
1週間過ぎるまでは安心できません。

そして・・・1週間後
IMG_1749
後ろ足の麻痺は治りませんが、
症状は進行することなく止まってくれました。
本人も痛みがなくなり食欲・元気もいっぱいです。

前足の麻痺が軽度に出ているため、
あとはリハビリが必要ですがここまでくればもう安心です。

そして術後2ヶ月を超えた現在では。。。
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車椅子を使って元気に立って歩けるまでになりました。

おそらく飼い主さんが脊髄軟化症を知らずに放っておけば亡くなってしまっていたでしょう。
あと2、3日手術が遅れれば麻痺は進行してしまっていたでしょう。
本当によく頑張ってくれました。

このように不治の病、確実に死に至る病と言われる進行性脊髄軟化症は
その進行を手術で止められる可能性があります。

しかしそのためには前足が完全に麻痺する前に手術を実施することが大前提です。
他府県からの紹介でも前足がすでに麻痺してしまっているこの場合には手術不適応になります。
疑わしい場合には何度かMRIを撮影する必要性もあります。
しかしタイミングさえ間違わなければ、命を救うことができると私は考えています。

進行性脊髄軟化症や椎間板ヘルニアでお困りの方はできるかぎり早急に当院までご来院ください。
遠方の方はまずは電話やホームページより問い合わせていただけたらと思います。

院長

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