乳歯ってそのままでいいの？

診察

2024/06/04

＊＊＊＊＊本院からのお知らせ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

２０２２年５月から夜間診療を開始しました。

平日２０：００～２４：００で実施しています。

ご来院前に必ずお電話いただき、救急の方のみご利用ください。

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こんばんは。獣医師の岡山です。🌃

先日、キャラメルを食べた際にキャラメルが歯にこびりつき滲みたため『虫歯かも。。。』と急ぎ歯医者さんへ行きましたが虫歯ではなく『脱灰』と言って虫歯菌が歯の表面のエナメル質からカルシウムやリンを溶けさせてしまっている、いわゆる虫歯の一歩手前でした。毎日歯磨きもするのに磨き方の癖で磨き残しが生まれてしまうようです。定期健診って必要ですね。🦷

今回は歯の病気の中でも、乳歯遺残と言って小型犬の子犬さんに多い口腔内の異常について書かせていただきます。
ワンちゃんも人間と同じように乳歯から永久歯へ生え変わります。だいたい生後3ヶ月ごろから生え変わりが始まり生後7ヶ月ごろには永久歯に生え変わります。ただ、7ヶ月を過ぎた時点で永久歯もしっかりで出てきているのにも関わらず乳歯もしっかり残っている場合は『乳歯遺残』といいます。⚠️
そのうち抜けるだろう。。。と思う方も多いかもしれませんが、乳歯遺残となった乳歯は自然にポロっと抜ける可能性は低く麻酔をかけて抜く必要があります。
乳歯遺残は不正咬合（噛み合わせの異常）や歯周病のリスクを高めます。過剰な歯は食べカスをトラップしてしまい歯垢や歯石の付着を促してしまいます。また噛み合わせが悪いことで歯肉を傷つけ歯肉炎になってしまうことがあります。😥
先日避妊手術をした1歳6ヵ月のトイプーさんも乳歯遺残があり避妊手術と同時に乳歯の抜歯を行いました。
　
サメの口のように上顎/下顎それぞれの前歯に二列の歯が並んでしまっています。🦈どれが乳歯かわかりますか？！
歯と歯の間は狭く、汚れ（歯垢/歯石）もつまってしまっていました。😓

乳歯をそのままに残すということで『今』は大きな異常を起こさないかもしれませんが『将来』を考えると口腔内トラブルを引き起こす要因になってしまうので、生え変わりの時期に違和感を覚えた際は一度ご相談いただければと思います。