5月8日(日) 病気のお勉強シリーズ 〜犬の血栓症〜
カテゴリー: 診察
5月8日(日)
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
5月14日(土)午後
5月21日(土)午前
5月24日(火)終日 ・・・は学会出席の為、院長が不在となります。
病院は通常通り診察しておりますので、宜しくお願い致します。
こんにちは。
フィラリア予防がいよいよ始まりましたね
みなさんしっかりお薬は飲めていますか?
フィラリア症は一度かかってしますと根治は難しく、命にかかわってしまう怖い病気です。
予防が何より大事ですので、お忘れのないよう毎月投薬しましょう
さて、今回の病気のお勉強シリーズのテーマは”犬の血栓症”です。
以前にも猫の心筋症からくる血栓症のお話をしました。
犬でも同様にみられ、急に足が麻痺したように動かなくなり足先が冷たくなります。
発症してすぐは痛みのため鳴き叫ぶ子が多いです。
犬の血栓症の原因は心臓疾患、膵炎、腫瘍、フィラリア症、甲状腺機能低下症、
副腎機能亢進症…など多数あり、特定できないことも少なくありません。
治療は外科的に血栓を除去する手術を行う場合もありますが、かなりリスクが高く
生存率は低いと言われています。したがって、一般的には内科的な治療が行われます。
血栓を溶かす薬(血栓溶解療法)やそれ以上血栓を作らないようにする薬(抗凝固療法)
を使います。治療開始のタイミングや費用面のことを考慮して治療法を検討しますが、
副作用の面からも最近では抗凝固療法が一般的になってきています。
血栓症の予後はあまりよくなく、血栓が溶けて歩けるようになってもその後再発する
ケースが非常に多いです。 再発を防ぐためにも根本にある病気の治療と抗凝固療法を
ずっと続けていく必要があります。
先月、当院に血栓症を引き起した柴犬のDちゃんが来院しました。
散歩後ギャンと鳴いて、腰がくだけるように急に歩けなくなったとのことでした。
来院時はどこを触ってもギャンギャンと鳴いて痛みを訴えていました。
後ろの足先を触ると左右とも冷たくなっており、股の脈も触れませんでした。
症状から血栓症を強く疑い、超音波検査でも大動脈に血栓が確認されました。
←赤く囲っている所が血栓です
心臓には異常が認められず、血液検査から甲状腺機能低下症と膵炎が認められました。
とにかく痛みを訴えていたので鎮痛薬を投与して抗凝固療法を開始し、甲状腺機能低下症
と膵炎の治療も同時に始めました。
痛みはすぐにひきましたが、後ろ足の麻痺はなかなか改善がみられませんでした。
連日、血栓を作らないようにする薬を点滴で流し続けた結果、発症後約1週間で後ろ足を
動かすようになり、発症後10日で一度退院となりました。
退院してから4日後、Dちゃんが再診で来院してくれました。
まだ歩くことはできませんが、自分で立ち上がろうと、さらに足を動かすようになっていました。
痛がることもなく食欲も旺盛で元気にしてくれていました。
また4本足でしっかり歩いてくれることを祈って、今日もDちゃんと飼い主さんは奮闘
中です。・゚(゚`Д)゙
以前に猫の血栓症でお話した、前足を断脚をした猫ちゃんですが、つい最近も検査で
来院してくれました。手術のために毛刈りをしたところもすっかり毛が生えそろって、
手術前よりも体重も増えてご機嫌そうでした。

苦しい時期を頑張って乗り越えて今も元気にしてくれている様子をみると、私たちもとても
励まされます


はいっポーズ

これからも大変な病気と戦っている子たちの力になれるよう、全力で戦っていこうと
思いますので、どうぞよろしくお願いいたします(*´∇`*)
それでは今日はこの辺で・・・
出来ましたら、拍手をお願いします♪
(拍手も、ランキング参加も、いつも、スタッフ一同の励みになっています(o^∇^o)ノ)
A.Hyakkoku@U-KYO-Animal Hospital

京都市右京区(鳴滝・常盤・太秦・嵯峨・嵐山・花園・梅津・円町・西京極)
動物の総合健康管理施設
右京動物病院 HEALTH CARE CENTER
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フィラリア症は一度かかってしますと根治は難しく、命にかかわってしまう怖い病気です。
予防が何より大事ですので、お忘れのないよう毎月投薬しましょう

さて、今回の病気のお勉強シリーズのテーマは”犬の血栓症”です。
以前にも猫の心筋症からくる血栓症のお話をしました。
犬でも同様にみられ、急に足が麻痺したように動かなくなり足先が冷たくなります。
発症してすぐは痛みのため鳴き叫ぶ子が多いです。
犬の血栓症の原因は心臓疾患、膵炎、腫瘍、フィラリア症、甲状腺機能低下症、
副腎機能亢進症…など多数あり、特定できないことも少なくありません。
治療は外科的に血栓を除去する手術を行う場合もありますが、かなりリスクが高く
生存率は低いと言われています。したがって、一般的には内科的な治療が行われます。
血栓を溶かす薬(血栓溶解療法)やそれ以上血栓を作らないようにする薬(抗凝固療法)
を使います。治療開始のタイミングや費用面のことを考慮して治療法を検討しますが、
副作用の面からも最近では抗凝固療法が一般的になってきています。
血栓症の予後はあまりよくなく、血栓が溶けて歩けるようになってもその後再発する
ケースが非常に多いです。 再発を防ぐためにも根本にある病気の治療と抗凝固療法を
ずっと続けていく必要があります。
先月、当院に血栓症を引き起した柴犬のDちゃんが来院しました。
散歩後ギャンと鳴いて、腰がくだけるように急に歩けなくなったとのことでした。
来院時はどこを触ってもギャンギャンと鳴いて痛みを訴えていました。
後ろの足先を触ると左右とも冷たくなっており、股の脈も触れませんでした。
症状から血栓症を強く疑い、超音波検査でも大動脈に血栓が確認されました。


心臓には異常が認められず、血液検査から甲状腺機能低下症と膵炎が認められました。
とにかく痛みを訴えていたので鎮痛薬を投与して抗凝固療法を開始し、甲状腺機能低下症
と膵炎の治療も同時に始めました。
痛みはすぐにひきましたが、後ろ足の麻痺はなかなか改善がみられませんでした。
連日、血栓を作らないようにする薬を点滴で流し続けた結果、発症後約1週間で後ろ足を
動かすようになり、発症後10日で一度退院となりました。
退院してから4日後、Dちゃんが再診で来院してくれました。
まだ歩くことはできませんが、自分で立ち上がろうと、さらに足を動かすようになっていました。
痛がることもなく食欲も旺盛で元気にしてくれていました。
また4本足でしっかり歩いてくれることを祈って、今日もDちゃんと飼い主さんは奮闘
中です。・゚(゚`Д)゙

以前に猫の血栓症でお話した、前足を断脚をした猫ちゃんですが、つい最近も検査で
来院してくれました。手術のために毛刈りをしたところもすっかり毛が生えそろって、
手術前よりも体重も増えてご機嫌そうでした。

苦しい時期を頑張って乗り越えて今も元気にしてくれている様子をみると、私たちもとても
励まされます






これからも大変な病気と戦っている子たちの力になれるよう、全力で戦っていこうと
思いますので、どうぞよろしくお願いいたします(*´∇`*)
それでは今日はこの辺で・・・
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A.Hyakkoku@U-KYO-Animal Hospital

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