猫の門脈体循環シャント
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こんばんは。獣医師の三浦です。
早速ですが、前回の猫さんの性別判断について!
判断方法の一つは、鼻の大きさでした👃
 一般的には男の子の方が鼻が大きいので、目が離れて見えます👀
 
 白黒のごまは♂、茶色のつぶは♀です。
 あとは女の子の方が顔が小さく目が大きく見えるそうですが…
 我が家ではつぶの方が顔が大きいです😂
 難しいですね。
さて、本日は子猫のKちゃんの紹介です。
タイトルにもある通り、Kちゃんの病名は「先天性門脈体循環シャント」。
 生まれつきの血管形成異常があり、本来は肝臓を通ってから全身へ向かう後大静脈へ入って欲しいところが、
 短絡血管によって肝臓を通らずに後大静脈へ直接入ってしまう病気です。
 この短絡血管の太さや場所によっては無症状で過ごせることもあるのですが、
 Kちゃんの場合は、肝機能の異常が症状として現れてしまっていました。
 具体的には、元気・食欲の低下。
 お家に迎えてから、1ヶ月も経っていない頃でした😣
 そしてその前からずっと、軽度の震えが見られていました。
血液検査で、アンモニアの数値がかなりの高値を示していたことから
 肝臓の病気、もしくは上記の異常血管の可能性を疑い、まずはCT検査を実施しました。
結果、やはり異常血管が見つかりました。
 このために本来は肝臓で代謝されるはずのアンモニアが除去されず高値となり
 震えという神経症状や、食欲不振を引き起こしてしまったのです。
 他の症状としては、成長不良や、低血糖などが見られることもあります。
治療の第一選択は、外科的にこの異常血管を結紮し、血流を正常に戻すことです。
 内科療法のみでも一時的に回復できますが、
 肝臓への血流が回復しなければ長く生きることはできません。
CT検査ではこのような3D画像を作ることができます。
 
 緑に光った部分が異常血管なのですが、画像でしっかりと場所を確認し、手術に挑みました。
さらに手術中は、Cアームという透視システムを用いて、
 血液の流れをリアルタイムで確認します。
 
 血管を結紮する前と後で比較し、血圧なども参考にして結紮する程度を決定します。
問題の血管は、写真の糸がかかっているところです。
 
 実際に見てみると、かなり太いと感じました。
 一度の手術で完全に結紮してしまうと、急な血圧の変化から合併症のリスクが大きくなります。
 そのため、まずは少し糸をかける程度…で終了としました。
そして2ヶ月ほど開けて、再手術です。
 先日、無事に2回目の手術が終了し、血管を完全に結紮することができました!
 
 入院生活にもすっかり慣れて、何をされてもゴロにゃんなKちゃん💛
 皆の人気者で、惜しまれながら(笑)退院していきました🤗
猫の門脈シャントの手術は、犬に比べて合併症のリスクが大きく
 手術後に死亡する例も少なくありません。
 それでも手術をすると決断されたご家族の皆さま、とても勇気が要ったことでしょう。
 でも、おかげで、Kちゃんは元気でいられる体になりました。
 これからも長生きして、楽しい時間をたくさん過ごしましょうね😊
それでは今日はこの辺で・・・
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 京都市内初の腹腔鏡システム、CT検査装置導入 [腹腔鏡下避妊手術、遠隔診断]
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