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右京動物病院ブログ

11月30日(金) 癌と肉腫

カテゴリー: お勉強 

11月30日(金)

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パピー教室:12月1日(土:座学)、8日(土)、14日(金)、22日(土)

 

 

こんにちは、分院長です。

今年も残すところ後1ヶ月となりました。やり残した事を今年中に終えなければいけないなと少し焦っています。

気持ちよく新年を迎えたいものですが、何を隠そうミスター先送りの私。『なんとか頼むぞ明日の自分』と毎日言い聞かせています笑

 

さて今日は腫瘍についての基本的なお話を少しさせてもらいます。

私たち獣医師は日頃から頻繁に腫瘍と向き合うことが多く、当たり前のように肉腫という言葉をよく使います。

しかしこの言葉を耳にはするけれども違いがよく分からないという方もいるはず、ということで今回は癌と肉腫の違いについてお話します。

前提として癌も肉腫も悪性腫瘍であり、生体にとって悪いものであることは変わりません。これらは同じように周囲の組織を破壊し(浸潤)、遠くの組織にも病巣を形成し(転移)、体の栄養を吸収していきます(悪液質)。

では癌と肉腫、何が違うかというと、構成している細胞が異なります。

 

癌は上皮性細胞からなり、これは皮膚や消化管の粘膜を形成する細胞です。

肉腫は非上皮性細胞からなり、これは筋肉、骨、血管、神経などを形成する細胞です。

上皮性の細胞が腫瘍化し、それが悪性だった場合を癌、非上皮性の細胞が腫瘍化した場合を肉腫と呼ぶのです。

ちなみに上皮性の細胞が腫瘍化して、それが良性だった場合を腫と呼びます。

 

実はこの癌と肉腫、切除手術前に見分けることがとても重要になります。というのも、肉腫はタコみたいな形をしており、目に見えている頭の部分だけを切除しても、目に見えていない足の部分が体に残ってしまうのです。反対に癌は足の部分がなく、目に見えている頭の部分を切除すれば完治できます。

つまり肉腫は目に見えない足の部分を想像して、見えている頭よりも余分を持って大きく切除しなければいけないのです。

 

術前に癌か肉腫を見分ける方法として、細胞診検査があります。細い針でしこりを刺して、細胞を採取し顕微鏡で観察するというものです。

癌はブドウのような見た目をしており、肉腫は柿ピーの柿のような形をしています。

 

これが癌のブドウ。

これが肉腫の柿。

これを術前に細胞診検査で見分ける事で切除する範囲を決定しているのです。

ちなみに上皮性腫瘍、非上皮性腫瘍以外にもう一つだけ腫瘍の種類があります。それが独立円形細胞腫瘍です。ブログでもよく登場する肥満細胞腫ンパ腫はこの独立円形細胞腫瘍に分類されます。

独立円形細胞腫瘍についてはまた後日お話させて頂きますね。

どうでしょうか。腫瘍が分かってきた気がしませんか?

 

という事で最後にクイズです。

あるワンちゃんの胃粘膜の潰瘍部から採取したものです。

上皮性腫瘍か非上皮性腫瘍かお答えください。

(私の診断は下へスクロール)

 

 

 

 

 

 

診断

核クロマチンに乏しく、核/細胞質比の高い異型上皮性細胞が集塊状にみられることから、胃腺癌を疑います。

 

大人気ないでしょ笑

 

 

 

 

それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、「いいね」をお願いします♪

taiyo@U-KYO-Animal Hospital

 

 

 

 

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