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右京動物病院ブログ

6月15日(金) 抜歯 (術中写真が出ます)

カテゴリー: お勉強 

6月15(金)

゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。 
平野:6月24日(日)、30日(土)午後
百石:6月23日(土)午後

 

こんにちは。分院長の太陽です!

最近風邪をこじらせたのか、咳がよく出ます。特に食後にむせるような咳が止まりません。誤嚥している感覚があり、呼吸器科に行ってこようと思います。

今回はその誤嚥がらみのお話です。

誤嚥(ごえん)とは、食べ物や異物を気管内に飲み込んでしまうことです。

誤嚥で一番怖いのは肺炎を引き起こすことです。人間の死因第3位は肺炎ですが、この肺炎の原因のほとんどは誤嚥だそうです。食べ物でなくても、唾液を誤嚥しただけでも肺炎を引き起こす事がよくあります。これは唾液に含まれる細菌によるものです。

動物も誤嚥性肺炎が多く、命を落としてしまうケースも少なくありません。動物病院に緊急で運ばれてくる病気の中でも常に上位にランクインしてくるほど、日常的な、そして恐ろしい病気です。

動物は人間と違い一日何回も歯磨きができない事がほとんどですので、口腔内の細菌は相当数に増殖しています。その唾液を誤嚥したらと思うと、とても恐ろしいですね。

また細菌が増殖して歯周病が進むと、歯が腐り、歯を支える骨が溶け、口腔と鼻腔が繋がってしまう事がよくあります。口腔鼻腔瘻といい、口腔内の細菌が鼻腔内に侵入して、鼻炎、気管炎、肺炎と進行していきます。

初期症状は持続的なくしゃみ、鼻汁、咳などです。一日に何回もくしゃみをする場合は病気の合図の可能性が高いです。 一度相談に来てください。

今回は持続的なくしゃみが見られた子のお話です。結論から言うと口腔鼻腔瘻でした。口腔内の細菌が鼻炎を引き起こしていたんですね。

 

歯肉が歯周病によって後退して歯根部が露出して来ています。歯石だけでなく食べ物のカスが大量に歯根部の隙間に溜まっていますね。細菌の塊です。

こうなっては歯石を除去しても効果はなく、抜歯の適応となります。

犬歯(牙)と歯肉の間に細い棒を挿入していくと1cm以上容易に入り込みました。口腔鼻腔瘻で間違いなさそうです。これも同じく犬歯を抜いて穴を閉じなければ鼻炎が治ることはありません。

 

抜歯後(実際にはドリルで歯を分割しながら抜いていきます)

 

犬歯を抜いた穴に注射器で水を入れてみると、鼻からその水が吹き出して来ました。歯を支える骨である歯槽骨が溶けてしまって、口腔内と鼻腔内が完全に連絡していました。

 

 

最後に犬歯を抜いた穴を縫っておしまいです。(実際は頬の内側の皮膚に切開を入れ、ブラインドを下ろすように穴を塞げる位置まで口腔内粘膜をスライドさせてから縫合します)

 

同様に持続的なくしゃみが見られた子です。一見問題なさそうに見える犬歯ですが、歯肉ポケットは深く十分に抜歯適応の状態でした。

抜歯後

 

 

犬は歯が一本もなくても食生活に問題が出ることはありません。もともとドッグフードは丸呑みですからね。

くしゃみ、鼻汁、咳が数週間以上続いている場合は一度相談に来てください。誤嚥性肺炎になる前に。

 

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