右京動物病院

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右京動物病院ブログ: 診察

11月6日(日) 天国への旅立ち(;_;)//

カテゴリー: 診察 
11月6日(日)

秋まっただ中
食欲の秋ですね〜
お芋さんやら栗さんやら…美味しいもの盛りだくさんで好きな季節です 
毎年このくらいの時期から太り始めるんですよね…
秋は運動の秋でもあるので、しっかり食べて、しっかり運動しましょう 


さて今回は、先日、19歳で天国に旅立った猫のTちゃんのお話です。
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Tちゃんは大きな目をした美人猫さんです
さては若かりし頃はぶいぶいいわせてたんでしょう(笑)

Tちゃんは少し前からある悩み事がありました
女性にとっては他人事とはいえない、”便秘”です💩
IMG_2411
Tちゃんはなにせお婆様ですから、踏ん張る力がなくてなかなかすんなりウンチが出てくれないのです
出ない日が続くとどんどんウンチも硬くなり、さらに出なくなります。
便秘が続くと食欲も落ち、吐き気もでてきます。
悪循環ですね
なので、定期的に病院でウンチを出してあげます💩
それから腸の動きを良くするための点滴と注射をします。
そうすると、しばらくはスルンと良いウンチが出てくれるようになります。
便秘が解消するとTちゃんのご機嫌も良くなり、ご飯も食べてくれました

そんなTちゃんも、やはり年にはかないません
ご家族に見守られながら、お家でゆっくり息を引き取ったそうです
ただ、Tちゃん、旅立つ直前になんとスッポンのスープを食べたそうです
元気をつけて天国への旅に出掛けたんでしょうか
最期までご家族の愛に包まれて幸せな猫生を送ってくれたと思います
私もTちゃんからたくさんの励みと勇気を貰いました
Tちゃん、ありがとう
BlogPaint
これからもたくさんの動物さんたちの命を救えるよう、全力で頑張っていきますので
どうぞ天国から見守っていてください


それでは今日はこの辺で・・・ 
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11月1日(火) 1、、、いや、2種類も、、、

カテゴリー: 診察 
11月1日(火)

・゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
院長:11月3(木)、13(日)、20(日)
学会・勉強会参加のため、上記の通り獣医師不在の日がございます。
診療は通常通りおこなっておりますので、どうぞご了承ください。


こんにちは!
11月となりました!
朝晩ともに冷え込むことが多くなってきましたね
朝が弱い私は布団から出るのに一苦労で、
朝ご飯を食べずに出勤することが増えてきました(´・ω・`)
なので、最近はお昼前にお腹が必ずと言っていいほど空いてしまいます。
でもその分ご飯は最高に美味しく感じて幸せです(●´ω`●)
今はちゃんと朝ご飯を食べることが目標の日々を送っています(*´ェ`*)

さて、、、
先日、保護されたワンちゃんを引き取ったという
心優しい飼い主さんが診察に来られました(′∀`)

引き取った時から下痢が続いているということが主訴でした。
そこでお腹の中に寄生虫がいないか調べるため便検査を実施しました。

すると、、、、、
下の写真のようなものが観察されました(((( ;゚д゚)))

CIMG7582


分かりにくいですかね
拡大してみましょう!!

CIMG7580


右のラグビーボールみたいな形をしたものは犬鞭中
左の透明な丸い形をしたものはコクシジウムという寄生虫ですΣ(´д`;)
このワンちゃんには2種類の寄生虫がお腹の中にいました

犬鞭中は大腸に寄生します。
少数の寄生であれば症状は特に見られません。
しかし、多量に寄生されると激しい下痢が起こります(;´Д`)
さらに、犬鞭中は吸血するという特徴があります
なんと大腸の粘膜に頭を突っ込んでワンちゃんの血を吸うのです。
それによって便に血が混じったり、貧血となる危険性があります(´;ω;`)

コクシジウムは小腸に寄生します。
こちらも主な症状は激しい下痢です。
このコクシジウムについて注意したいのは
幼犬ほど症状が重いということですΣ(=゚ω゚=;)
成犬では便が少し柔らかくなる程度の場合が多いですが、
幼犬では下痢による脱水、食欲の低下、嘔吐などが起こります
これらの症状がでるため、成長不良や衰弱には注意しなければなりません(;´Д`)

犬鞭中とコクシジウムは下痢を引き起こすという共通点がありますが、
もう1つ共通点があります。
それは寄生虫への感染経路です。
これら2種類の寄生虫の卵はワンちゃんの便と一緒に排泄されます。
この卵を誤って体内に取り込んでしまうことによって感染します(´;ω;`)
そのため、多頭飼いされているかたは特に注意が必要です(((( ;゚д゚)))
万が一感染してしまった場合には、治療中は他のワンちゃんから離して
あげるようにしましょう!

このワンちゃんがその後どうなったかと言うと、、、

駆虫薬を使った治療によって今はもうお腹の中に寄生虫はいません(・∀・)
今は下痢も治って元気に過ごしてくれています!
それを聞いた時にはやはり獣医師として嬉しいものです(^∀^)

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10月31日(月) 半導体レーザーの外科利用 〜低侵襲治療として色々なことに使えます〜

カテゴリー: 診察 
10月31日(月)

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本日はハロウィン当日ですね。
テレビなどの報道によると東京の渋谷では週末になると
仮装した人々が多数集まり一種のお祭りのようになっているようですね。 
参加するのはともかく、一度は直接見てみたいものです。

さて今回は症例の紹介になります。
以前にも百石先生より半導体レーザーの紹介がありましたが、
このレーザーはリハビリや疼痛緩和治療以外にも手術などでも使える最新の医療機器です。
 IMG_2330
こんな可愛らしい色とコンパクトな形ですが、なかなか侮れません。
通常の光とは異なる波長の光線によって、そしてその出力の違いによって様々な治療に応用出来ます。

IMG_2516 IMG_2517
雑種のワンちゃんの前足に出来てしまった良性腫瘤(いわゆるイボですね。)の摘出に今回は用いました。
通常であれば全身麻酔をかけて、メスで切開して、電気メスなどで止血しながら・・・
という流れになるところです。
しかしこのように有茎性と言ってポロンと落ちそうなデキモノだったので、
今回はあっという間の手術(処置と言っていいでしょうね。)で終了です。

IMG_2521
鎮静剤で少し眠くなってもらって局所麻酔を処置部分に施して準備完了です。
あとは少し先端を加工した外科用レーザーでデキモノの根元を切っていきます。

IMG_2526 IMG_2527
皮膚にテンションをかけてなぞるだけで切れていきますし、まったく出血もありません。
IMG_2530
最後に少し縫合をおこなって処置終了です。
もちろん入院なども必要ありませんし、全身麻酔ではないため高齢の子や持病のある子でも安心です。

このように半導体レーザーはちょっとしたイボの摘出などにも非常に適しています。
体中に小さな良性のイボができてしまうような子では、
蒸散という処置で麻酔をかけることなくデキモノを消し去ることも可能です。
人のホクロを取る処置に似ていると言えば想像しやすいでしょうね。

当院では腹腔鏡や内視鏡、レーザーを用いて出来る限り負担の少ない治療(低侵襲医療)に努めています。
治せるのは当たり前・・・
これからは人同様に負担・苦痛の少ない治療を動物達にも受けさせてあげるべきだと思っています。

小さなイボで悩んでいる方はご相談下さい。
またレーザーはその他にも色々と応用出来ますので、気になればご相談頂ければと思います。

院長

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10月23日(日) 恐るべし!巨大腫瘤 (>_<)

カテゴリー: 診察 
10月23日(日)

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百石:10月27日(木)
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暑いのか寒いのかよくわからない気候が続きますね
しっかりと体調管理しないと
ワンちゃんもネコちゃんもみなさまもご注意ください

さて、今回は大きな手術を無事乗り越えてくれた13歳のボーダーコリーのFくんのお話です。
IMG_2499
「あまり元気がなくふらふら歩いてる、年齢のせいかなぁ〜」ということで初めて右京動物病院へ来院されました。
身体検査では口の中や舌の色がなんとなく白っぽく、お腹が若干ぽってりしていて、少し微熱がありました。
これは何かおかしい

ということで検査スタートです。

まずは血液検査で貧血が確認されました。
どこかで出血が起こっている可能性があります 

続いてレントゲン検査と超音波検査を行いました。
梅田フィーゴX-ray 梅田フィーゴ エコー
なんと・・・お腹の中に巨大な腫瘤がみつかりました

この腫瘤がお腹の中で破裂し出血しているのです

緊急事態です
このまま置いておくと出血がとまらず、血圧が下がって亡くなってしまいます

すぐさま開腹して、破裂した腫瘤を摘出しなければなりません。
点滴を流して状態を整え、いざ手術です

開腹するとすぐさま巨大腫瘤がみえてきました。
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こういった巨大な腫瘤を取り出す時に血圧が急に下がり、術中死をしてしまうケースは少なくありません。
万全の準備をして、慎重に…慎重に…
IMG_2431
巨大腫瘤がお腹から出てきました
由来は脾臓の腫瘍でした。
今度は脾臓に繋がっている血管をソノサージ(超音波メス)で慎重に結紮していきます。
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糸で一つ一つ結紮していくのに比べて、ソノサージを使用することで格段に素早く切除することができます。
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無事脾臓の腫瘍を摘出できました
思っていた通り巨大な腫瘤でした
摘出後は素早く閉腹し、血圧が下がり過ぎることもなく無事麻酔からも覚めてくれました

あとはFくんの生命力に期待して、しっかり栄養をとって回復を待ちます
手術翌日、まだ元気復活とまではいきませんが、徐々に表情もよくなり、ご飯も食べてくれました

脾臓は腫瘍が出来やすい臓器の一つで、怖いものに血管肉腫という悪性腫瘍があります。
急速に巨大化し、他の臓器への転移や浸潤が激しいのが特徴です。
ただ、腫瘍が小さいうちはこれといった症状も示さないので、今回のようになんとなく元気がないなぁと思った時点ではかなり巨大化し、危険な状態になっていること多いのです。
悪性腫瘍でも早期発見であればあるほど予後は良くなります。
最悪の事態にならないためにも、定期的な健康チェックがやはり大事なんですね
そろそろお年かな〜と思われている方はぜひ、健康診断をしてあげましょう




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10月18日(火) お腹がたぷたぷです、、、

カテゴリー: 診察 
10月18日(火)

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百石:10月27日(木)
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最近夜の寒さに凍えながら過ごしていますが
皆さんはいかがお過ごしでしょうか?(´・ω・`)
青森で生活した経験もあるのですが、
やはりどこにいても寒さには勝てません
皆さんも風邪は引かないようにお気を付けください( ・Д・)

さて、先日ですがお腹が膨れ上がった猫ちゃんが来ました(((( ;゚д゚)))
触ってみると、、、
お腹はたぷたぷ状態でした
この瞬間ふと何か嫌な予感がしました(;´Д`)

お腹の中で何が起こっているのか調べるためレントゲン検査を実施しました。
この猫ちゃんのお腹のレントゲン写真がこちらです。

unnamedhana


ちなみに、健康な猫ちゃんのお腹のレントゲン写真がこちら。

momo1momo2

2つを見比べると、その違いが明らかです。
本来であればお腹の中の臓器が写ってくるはずです
しかし、今回の猫ちゃんでは臓器が全く分からないほどに
お腹の中は真っ白に写ってきています。

では、なぜこのようなレントゲン写真となるのか、、、?
それはお腹の中に水が溜まってしまっているからです(´;ω;`)
その原因としては、
・低アルブミン血症
・心臓疾患
・肝疾患
・お腹の中の腫瘍
・猫伝染性腹膜炎(FIP)
・膵炎
などなど、、、
非常に多くの原因が考えられます

採取された水を検査したところ、今回の原因は猫伝染性腹膜炎(FIP)であることが
考えられました(;´Д`)

この猫伝染性腹膜炎(FIP)は非常に怖い病気です。
原因はウイルスです。
通常、ウイルスや細菌が体内に侵入して来たら体は抗体を作り、
その抗体がウイルス・細菌を排除してくれます。
すなわち、ウイルス・細菌にしてみれば抗体は天敵なのです!
しかし、猫伝染性腹膜炎(FIP)を引き起こすウイルスは抗体があることで
より活性化してしまいます
本来であれば体を守ってくれるはずの抗体が、
ウイルスの手助けをしてしまっているような状況に陥ります(´;ω;`)

このウイルスは感染猫の糞尿や唾液、または鼻水を介して分泌されます。
ですから、猫を多頭飼育されている方は特に注意が必要です('A`|||)
猫伝染性腹膜炎(FIP)を発症してしまった猫は他の猫と離す必要があります。
また、食器などは細目にアルコールなどで洗浄することが大切になってきます。
猫伝染性腹膜炎(FIP)を1歳以下で発症してしまうと、
経過が非常に早く進行していきます
残念なことに、この病気に対する治療法は現在のところ確立されていません。
ですが、早めに対症療法を行うことで延命できる可能性は十分にありますので
仮に発症してしまったとしても、諦めずに頑張る価値はあります!!

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10月9日(日) ☆NEW☆レーザー治療

カテゴリー: 診察 
10月9日(日)

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院長:10月9日(日)、17日(月)、18日(火)、30日(日)、
百石:10月27日(木)
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連休中いかがお過ごしでしょうか?
だいぶ秋らしい気候になりつつある今日この頃…
京都に来て1年と少し
今年こそ紅葉狩りには行ってみたいと思っております 


さて、今回は最近腰を痛めてしまったMくんの最新レーザー治療のお話です。
Mくんは昔から何か気になることがあったりストレスをかかえたりすると、
尻尾追い行動をするらしいのです。
今回も尻尾追い行動がいつもにも増して激しくなった時に、ついに腰を痛めてしまいました
動くと痛いせいか、立ったままで伏せようとしませんということで来院されました。
神経学的検査でも後肢の反応が鈍く、踏ん張りがきかない状態でした。
起立は可能で完全麻痺には至ってなかったので、内科的治療で飲み薬を開始しました。
しかし数日してもあまり改善がみられず、神経学的な反応がさらに鈍くなっていたため、
外科的治療を考慮に入れて、MRI検査を実施することになりました。
結果、腰椎の椎間板ヘルニアが認められました
やはり手術が必要か…と思っていると
検査直後くらいから薬が効き始めたのか、後肢の反応が良くなり腰の痛みも改善してきてくれたのです
もちろん椎間板ヘルニアの根本的な治療は外科的手術にはなるんですが、
程度によっては内科的治療のみで症状が落ち着いてくれる場合もあります。
Mくんもそれ以降、どんどん調子はよくなり普通に動けるようにまで改善してくれました
しかしMくんの場合、動けるようになると例の尻尾追い行動が頻繁になり、そういった行動の後はやはり腰が痛いのか動きが鈍くなります

なんとかこのまま内科的治療で状態を維持できないか

そこで始めたのがレーザー治療です。
BlogPaint
当院には半導体レーザーという機械があります。
患部にレーザーを当てることで疼痛緩和炎症抑制の効果があります。
急性の場合は連日、レーザー照射を行うのがベストです。
Mくんも最初3日間連続でレーザーをあてに来てくれました。 
あてたあとは患部がぽかぽか暖かくなり、痛みが和らぐのか動きもスムーズな感じです
今後は週に何回かのペースで当てていく予定です。
BlogPaint レーザーをあててもらっているMくんの様子です。
レーザー光線から目を守るために人間用以外にワンちゃん用のゴーグルもあるんです
BlogPaint こんな感じどうですかMくんかっこいいでしょ

このままMくんの調子が良くなりますように

レーザー治療は椎間板ヘルニア以外にも、骨折などの術後の疼痛緩和外傷などの創傷治癒の促進皮膚炎や口内炎、関節炎の炎症抑制などに効果があります。
また、外科手術における血管や臓器の切断緑内障に対する毛様体光凝固術にも使用できるという、幅広く活用できる多才な機械なんです

今後もみなさまの大切なワンちゃんネコちゃんのために役立てるよう、日々邁進してまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします( ´∀`)つ

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10月2日(日) 進行性脊髄軟化症の緊急手術〜ダックスのヘルニアを甘く見ないで〜

カテゴリー: 診察 
10月2日(日)

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早いものでもう10月ですね。
スポーツの秋、食べ物の秋、読書の秋。。。
一番好きな季節です。
ちなみにこういう季節の変わり目は体調を崩す子も多いので、
注意してあげてください。 

さて今回は進行性脊髄軟化症(しんこうせいせきずいなんかしょう)のダックスの紹介です。
IMG_1643
以前にもブログでご紹介したことがある非常に怖い病気です。

椎間板ヘルニアの数パーセントに発生し、
麻痺がどんどん頭の方へ進行していき最終的には死に至る。

今でも不治の病として恐れられている病気の一つです。

当院ではこの脊髄軟化症に対する救命手術を数年前より積極的におこなっており、
その救命率はほぼ100%(前足への完全麻痺を除く)ということで、
全国各地からの電話相談、実際に他府県からも患者さんが来院されます。

今回も他院で椎間板ヘルニアと診断されたダックスフンドが来院しました。
内科治療をおこなうも後ろ足の麻痺は治ることはなく、
むしろ前足も使いづらそうになってきたとのこと。
インターネットで脊髄軟化症を知り、当院に転院されてきました。

来院時に前足は動かせていましたが、確かに反射が鈍くなっていました。
もちろん後ろ足は完全麻痺で痛みを感じることも、自力で排尿することもできません。

そこで緊急的にMRIを提携施設で撮影してもらったところ・・・
脊髄が広範囲にわたって高信号を呈しており、脊髄軟化症が強く疑われました。
(脊髄軟化症の診断はMRIでも絶対ではありませんが、強く疑うことができます。)
しかも前足の神経がもうすぐ麻痺するギリギリまで進行しており、緊急的な状況でした。

もともと入っていた予定を急遽変更して手術に臨むこととなりました。 
スタッフも皆気合を入れて頑張ります。
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広範囲に脊髄を露出・切開する必要があるため毛刈り・消毒をしっかりと行います。
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まずは元凶である椎間板ヘルニアの発症部位から逸脱物質を摘出して圧迫を解除します。
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そのあと広範囲に脊髄を露出していきます。
壊死してしまった神経が赤黒く変色しているのがわかります。
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そして拡大鏡を装着して、マイクロサージェリー専用器具で慎重に作業を進めていきます。
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硬膜を切開した部位からはどろっとした軟化した脊髄が出てきました。
これで脊髄軟化症の確定です。
そのあとは脊椎の動揺をおこさないように丁寧に閉鎖縫合して手術終了です。
長時間の手術になりましたが、よく頑張ってくれました。
ご家族には無事に手術が終わった旨を伝えます。

あとは症状が進行しないかどうか神様に祈ります。
進行性脊髄軟化症は1週間で命を落とすと言われています。
1週間過ぎるまでは安心できません。

そして・・・1週間後
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後ろ足の麻痺は治りませんが、
症状は進行することなく止まってくれました。
本人も痛みがなくなり食欲・元気もいっぱいです。

前足の麻痺が軽度に出ているため、
あとはリハビリが必要ですがここまでくればもう安心です。

そして術後2ヶ月を超えた現在では。。。
IMG_2193
車椅子を使って元気に立って歩けるまでになりました。

おそらく飼い主さんが脊髄軟化症を知らずに放っておけば亡くなってしまっていたでしょう。
あと2、3日手術が遅れれば麻痺は進行してしまっていたでしょう。
本当によく頑張ってくれました。

このように不治の病、確実に死に至る病と言われる進行性脊髄軟化症は
その進行を手術で止められる可能性があります。

しかしそのためには前足が完全に麻痺する前に手術を実施することが大前提です。
他府県からの紹介でも前足がすでに麻痺してしまっているこの場合には手術不適応になります。
疑わしい場合には何度かMRIを撮影する必要性もあります。
しかしタイミングさえ間違わなければ、命を救うことができると私は考えています。

進行性脊髄軟化症や椎間板ヘルニアでお困りの方はできるかぎり早急に当院までご来院ください。
遠方の方はまずは電話やホームページより問い合わせていただけたらと思います。

院長

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9月25日(日) 新たな生命の誕生☆(≧v≦)☆

カテゴリー: 診察 
9月25日(日)

9月はやっぱり台風が多いですね
最近は雨ばかりで、ワンちゃんとお散歩に行くのもひと苦労な方が多いのでは
うちのアムロくんも雨嫌いで、大好きな散歩も雨の日は気がのらない様子です


さてさて、今回はおめでたいお話です
右京動物病院きってのおしどり夫婦、フレンチブルドッグのCくんKちゃんカップルに新しい家族が増えました

ある日のこと…一本の電話が鳴りました。
どうやら妊娠中のKちゃんの陣痛が始まったようです

ワンちゃんは出産間際になると、いつもとは違う行動をとるようになります。
段ボールなどをガリガリしたり新聞紙を丸めたり…といった巣作り行動を始めたり、落ち着かない様子でソワソワして息がハァハァしたり、ご飯を食べなくなったり…
あとは出産直前に体温が急激に下がるのも大事な合図になります。
 
Kちゃんもいつも以上にハァハァ言って、様子がおかしいということでした。
体温を測ってみると、37℃前半にまで下がっていました(ワンちゃんの平熱は38℃〜39℃です) 

フレンチブルドッグやパグのようなお顔の大きな子たちは、お母さんの骨盤を通って出てくるのがなかなか難しく、帝王切開で出産することが多いんです。

Kちゃんも大事をとって帝王切開をすることとなりました。
準備が整い次第、いざ手術開始です!

Kちゃんに麻酔をかけていきますが、ここで大事なのが麻酔がかかりすぎないことです
麻酔がかかりすぎてしまうと出てきた赤ちゃんにまで麻酔がかかってしまい、蘇生が遅れてしまいます。なのでなるべく浅く、上手くコントロールする必要があります。
麻酔医の腕の見せ所です

麻酔が安定してホッとする間もなく開腹され、続々と赤ちゃんがお腹から出てきます。
これからが帝王切開で一番の山場です
出てきた赤ちゃんの蘇生を行います
多くの赤ちゃんはお母さんのお腹の中の羊水を飲んでしまっていて、すぐには上手く呼吸ができません素早く羊水を取り除いて息を吹返させます。
赤ちゃんは自分でスムーズに呼吸ができるようになると、キューキューと鳴き出します
その声が聞けたら一安心です

Kちゃんは無事元気な赤ちゃんを4頭出産しました。
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兄弟でもみんなそれぞれ色もお顔も違って個性的です
みんな愛苦しぃ〜ですねぇ
まだまだ目も開きません

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仲良く重なり合って寝てる姿もたまりませんねぇ
萌え萌え

Kちゃんお母さん、本当によく頑張りました 
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ただお母さんにとってはこれからがもっと大変な子育ての始まりです
何か悩み事があればなんでもご相談してくださいね〜



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9月19日(月) 難治性角膜上皮びらん 〜なかなか治らない眼の傷〜

カテゴリー: 診察 
9月19日(月)

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院長:24日(土)、25日(日)
百石:9月22日(木)
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診療は通常通りおこなっておりますので、どうぞご了承ください。

昨晩は予報通り凄い雨となりましたね。
昼からは趣味のテニスでもと思っていたのですが、
あいにくの雨でキャンセルとなってしまいました。

せっかくの三連休でワンちゃんを連れてお出掛けに行かれている方は
大変かもしれませんね。
くれぐれも事故等には気を付けていただければと思います。

さて今回は眼の病気「難治性角膜上皮びらん」のワンちゃんのお話です。
別名としてSCCEDs、ボクサー潰瘍 なんて呼ばれたりもします。
ボクサーに多いとされていますが、どの犬種にも発生する可能性はあります。 

角膜と呼ばれる眼の表面の異常によって、
通常の点眼治療ではなかなか治らない慢性の傷が眼表面にできる病気です。
もちろん痛みもありますので、目やになどが出ます。

今回はフレンチブルドッグのワンちゃんでした。
IMG_1249
痛みによって、目やにが出て、少し眼を細めています。 

今までにも何度か発生したことがあり
以前は角膜デブリードと呼ばれる処置で良くはなっていたのですが、
今回はなかなか治りません。
(角膜デブリードの治癒成功率は50%ほど)

そのため角膜格子状切開(かくまくこうしじょうせっかい)と呼ばれる
眼の表面に細かで新鮮な傷をつける治療をおこないました。
IMG_1252
処置前の写真ですが、
良く見ると角膜の表層の皮がめくれたように見えると思います。
IMG_1258
これを角膜に穴を開けないように注意しながら、
針の先で細かな傷をつけていきます。 
IMG_1261
痛々しいですが、術後の写真です。
たくさんの細かな傷を眼につけて、滅菌綿棒で表層の不要な皮をめくったところです。 
痛々しいですが、こうすることによって角膜上皮細胞の治癒を促進することができます。
IMG_1263
最後に再生を促す目的で、眼瞼縫合をおこなって治療は終了となります。
このあとは2週間ほど、目薬を頑張ってもらいます。

そして二週間後・・・
IMG_1350 IMG_1351
少し充血は残っていますが、
目の傷はすっかりなくなってキレイに治癒しています。

このように眼の傷がなかなか治らない場合は、
別の病気や病態が隠れている可能性もあります。

当院はかかりつけ医として予防医療から高度医療までを提供できるように
スタッフが日々努力しています。

人のお医者さんと違って、
眼科から歯科、整形外科から循環器科まで何でも診ないといけないので
非常に大変ですがやり甲斐のある仕事でもあります。
このような眼科治療も含めて何でも相談して頂ければと思います。

院長
 
それでは今日はこの辺で・・・・ 
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動物の総合健康管理施設
右京動物病院 HEALTH CARE CENTER 

9月11日(日) リハビリでLet’s ウォーク(^o^)/

カテゴリー: 診察 
9月11日(日)

・゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
院長:24日(土)、25日(日)
百石:9月22日(木)
学会・勉強会参加のため、上記の通り獣医師不在の日がございます。
診療は通常通りおこなっておりますので、どうぞご了承ください。


だいぶ秋らしく涼しい日が増えてきましたね 
特に夜は寒くて、アムロくん(我が愛犬)で暖をとって眠る今日この頃です
みなさまも風邪をひかないよう、気をつけてくださいね

さて、今回は週1回リハビリテーションに励んでくれているパグのGくんのお話です。
BlogPaint
Gくんは腰の椎間板ヘルニアのせいで後ろ足の反応が鈍く、
しっかり踏ん張ることができません。
とても元気が良くて歩き回るのが好きなんですが、
後ろ足がそれについていけなくてひきずってしまうんです
少しでも神経を刺激して反応を回復させるのと筋力アップのため、リハビリを開始しました

当院にはトレッドミルという、いわゆるランニングマシーンのような機械があります。
IMG_2092
スピードを調節してその上を歩きます。
Gくんの場合は後ろ足の補強のため、上半身をささえながら後ろ足を
正しく着地させるようにして歩きます。
IMG_2065
始めたばかりはなかなか続かなかったんですが、だんだん慣れてきてくれて、
今ではとても、上手に歩いてくれます
IMG_2071 イチ、ニ…イチ、ニ…
Gくんの楽しみはなんといってもおやつ
大好きなおやつ目掛けて前進です
IMG_2063 パクっ
椎間板ヘルニアや脱臼などで足腰が弱ってしまった子の
運動機能と筋力回復のためにはリハビリが必要です。
せっかく手術したのに、しばらく使わなかったために筋力が落ちてしまって歩けない
年のせいか筋力がなくて歩けない
運動不足でおデブちゃんになってさらに歩かない
などなど、その子によって目的は違いますが、リハビリをすることで
また、以前のように自由に歩き回れることを願ってみんなで頑張っています 

リハビリに興味のある方、気になるなぁ…という方はいつでもご相談ください 

それでは今日はこの辺で・・・ 
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A.Hyakkoku@U-KYO-Animal Hospital

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