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右京動物病院ブログ: 2018年8月24日(金)

8月24日(金) 8月24(金) 誤食 (手術の画像が出ます)

カテゴリー: 診察 

8月24日(金)

平野:25日(土)午後、26日(日)

こんにちは。SAGANO院長です。

昨晩の風雨は凄まじかったですね。携帯の警報も鳴り、皆さん不安な夜を過ごされた事と思います。

昨夜はそんな暴風雨の中急患の電話が。夜中2時頃まで処置に追われ、一人台風の様に院内を動き回っていました。

耐熱シートを誤食してしまった猫ちゃんでしたが、すぐ命に関わる状況ではなく、催吐処置で無事シートを吐くことができました。毒物でもない限り誤食によりすぐ命を落とす可能性は低いですが、飲み込んだもの、その後の対処によって病態は大きく変化します。

そこで今回は誤食について少しだけ、お話ししようと思います。

誤食をしたらなんでも吐かせればいいかというとそうでもなく、場合によっては吐かせてはいけないものもあります。例えば針の様な尖ったものは、吐かせることで食道に刺さり、病態が劇的に悪化することがあります。また胃や腸の異物を取り除くよりも食道内の異物を取り除く方が手術が難しくなります。

そのほかにもアルカリ性の液体は吐かせると食道炎を招くことがあり、これも吐かせてはいけません。

吐かせられない異物に対しては、便で排泄されるのを待つ、内視鏡で取り出す、場合によっては手術により開腹して取り出すこともあります。

そして厄介な異物の一つがひも状異物です。細いヒモであれば、そのまま流しそうめんの様に腸の中を流れていくかというと、そうではなく、途中でひもを軸として腸がアコーディオンの様に手繰り寄せられ、閉塞を起こしてしまいます。手繰り寄せられた腸は血行障害を起こし、放っておくと壊死してしまいます。

以前ヒモを飲んだというワンちゃんが病院に運ばれて来ました。

病院に来た時には口からヒモの一端が出て来ており、飼い主様がそのひもを強くひっぱたがなかなか出てこないとのことでした。元気がなく、口から出ているヒモをしきりに噛み切ろうとしています。この時はすぐさま手術を決断し、お腹を開けました。

腸がルーズソックスの様になり、真っ赤に充血しています。おそらく口から出ているヒモを引っ張ったことで、遠位の腸が近位に手繰り寄せられたのでしょう。このままでは腸が壊死してしまうので腸を切開しヒモを摘出し、事なきを得ました。

この様に誤食は異物の種類によって対処法が異なります。

パニックを起こさずに、まずはお電話でご相談ください。

 

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taiyo@U-KYO-Animal Hospital

 

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