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右京動物病院ブログ: 2017年12月10日(日)

12月10日(日) それって本当に脊髄軟化症??

カテゴリー: 診察 

12月10日(日)

゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。
平野:12月7日(木)、8日(金)午後、12日(火)、14日(木)、
   16日(土)午後、30日(土)午後
百石:12月9日午後、23日(土)午後、30日(土)午後
廣畑:12月23日(土)
三浦:12月10日(日)

*******年末年始の診療について*********
12月31日~1月3日も診療しておりますが、
救急・予約対応の午前診察のみとなります。
来院される場合は事前にお電話ください。
(フード・お薬飲みの受け渡しも上記期間はご遠慮ください。)

31日(日) 1日(月) 2日(火) 3日(水)
院長・廣畑 院長・國廣 三浦 百石


こんばんは、院長です。
もう12月に入り、2017年も残り僅かとなりましたね。
特に12月は師走というとおり、あっという間に過ぎてしまう印象です。
1日1日を大切に頑張ろうと思う今日この頃です。

さて今回は脊髄軟化症?の症例について紹介したいと思います。
以前よりブログでも多く紹介している「進行性脊髄軟化症」という病気。
椎間板ヘルニアに続発して生じる不知の病として知られています。
当院では私がこの病気に対しての救命手術を全国で唯一?おこなっているため、
遠方より多くの問い合わせがあります。

今回の症例はミニチュアダックスフンドの9歳の男の子です。
遠くはるばる福岡県よりお越しいただきました。

かかりつけ医のもとで椎間板ヘルニアと診断され、別の病院を紹介されました。
紹介先の病院での検査の結果、進行性脊髄軟化症ですとの診断がくだりました。
この病気は治らないため、苦しまないように安楽死しましょうとの提案を受けたそうです。

しかし愛する我が子の命を諦めたくないとのことで、京都まで来院されました。

本当に脊髄軟化症であれば一刻の猶予もありません。
すぐに診察、検査を進めていきました。

しかし私の知る軟化症の症状と合致しません。
「???」が私の頭の中で巡りました。
下位運動ニューロン兆候や会陰反射の完全消失が見られません。
しかも僅かではありますが、後ろ足の神経反射が見られます。

飼い主さんに確認したところ、MRIは撮影していないとのこと。
脊髄造影検査という方法で診断されたようです。
しかし造影検査では椎間板ヘルニアの診断はくだせても脊髄軟化症までは診断できません。
手術以外で唯一確認する方法としては、現段階ではMRI検査以外選択肢はありません。

このことから恐らく普通の椎間板ヘルニアと考えて、念のため提携先のMRIセンターにて検査を実施しました。

検査の結果ですが、やはり脊髄軟化症ではなさそうとのこと。
脊髄軟化症であればMRIにて脊髄が白く腫れているのが見れますが、
今回はまったくその所見も当てはまりません。

とのことで、椎間板ヘルニアの治療を早速実施しました。

少し痛々しい写真ですが、背骨の横の骨の一部に穴を開けて脊髄を肉眼的に確認します。
念のため神経根という神経の分岐部まで確認しました。
予想通り脊髄は色調も正常で、壊死していません。
常法通りに逸脱した椎間板物質を摘出して無事に手術は終了しました。

よく頑張りました。
福岡県から来るのは大変だったでしょうが、これで一安心です。
もし紹介先の病院のアドバイス通りに安楽死を選択していたらと思うとゾッとします。

ご家族もホッと胸をなで下ろされていました。

このように進行性脊髄軟化症はまだまだ未知の病ではありますが、近年ではMRI検査によって診断できるようになりつつあります。また当院での治療であれば救命も可能です。
しかしまだまだ獣医の中でも怖い病気としてしか知られていないため、安楽死を進められるケースも多いです。
今回のケースのように間違った診断の結果、安楽死を実施されてしまっている子もいるのかもしれません。
非常に悲しいことです。

当院であれば普通の椎間板ヘルニアであれ、脊髄軟化症であれ治療を実施することが可能です。
可能性があると言われた方でも、当院であればどちらの病気にも対応できるため是非相談してほしいと思います。

ただの椎間板ヘルニアで軟化症と言われてしまう可能性もあります。
軟化症でもただの椎間板ヘルニアと思っていたら、手遅れになってしまう可能性もあります。
グレード4以上の椎間板ヘルニアが見られた際は、どちらにしろ早めに当院までご連絡いただきたいと思います。

さてそんな危機一髪を乗り切ったダックスちゃんは
2週間近くの入院治療の後、ご家族とともに帰って行きました。

今後のリハビリが大変だと思うけど、是非頑張ってまた歩けるようになってほしいと思います。
何よりもこれからも大好きな家族と一緒にいれて本当によかったね。
よく頑張ってくれました。

院長

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