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右京動物病院ブログ: 2017年8月22日(火)

8月22日(火) 女の子を迎えたら…

カテゴリー: 診察 

8月22日(火)
 
 ゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
詳しくはホームページの獣医師出勤表をご確認下さい。
   平野:8月26日(土)午後、27日(日)


こんばんは!
暦上はもう秋なようですが、
まだまだ日中は暑い日が続きますね
涼しくなるまでもう少し、残暑を乗り切りましょう


本日は6歳のトイプードル、Mちゃんのお話です
Mちゃんは3〜4ヶ月前に発情がきたのに、
再び陰部からの出血があり、元気・食欲もないとの主訴で来院されました。

血液検査の結果、白血球とCRP(炎症反応性蛋白質)の上昇があり
エコー検査では写真のような異常像が見られました。


異常なところは、矢印で示された黒い円形のもの
右側の黒い円形構造は膀胱ですが、矢印の構造は通常では認められません。
これは、大きく膨らんだ子宮です。

このエコー所見が決め手となり、Mちゃんは子宮蓄膿症と診断しました。

子宮蓄膿症とは、細菌感染により子宮の内腔に膿汁が貯留する病気です。
ワンちゃんの場合、発情周期に伴って分泌される黄体ホルモンの関与が大きいとされ、
発情後8週間ほどで発症することが多いです。
6歳以上で出産を経験していない女の子が、発症リスクが高いと言われています。

治療の第一選択肢は、外科的な卵巣子宮全摘出術です。
内科療法も選択肢のひとつですが、
一度治癒しても再発のリスクが残るため、基本的にはおすすめしません。

Mちゃんも診断後すぐに入院し、点滴で体調を整えた後、手術を行いました。

手術様式そのものは、一般的な避妊手術と同様です。
開腹し、卵巣と子宮を摘出していきます。

子宮の右側の一部がポッコリと膨らんでいます。
エコー検査で見えたものはこの部分だったのでしょう。
今回は一部のみ腫れている状態でしたが、子宮全体が腫れている場合もあります。

腫れた部分を吸引すると、このような膿が出てきました。
顕微鏡で細菌の存在が確認されました。

Mちゃんは手術翌日から食欲も出て、
元気に退院していきました
手術、入院お疲れ様でした!

子宮蓄膿症の症状には次のようなものがあります
・陰部から膿が出る。陰部をしきりに舐める。
・お腹が膨らむ。
・飲水量・排尿量が増える。
・元気・食欲が低下する。
避妊をされていない女の子は、特に発情後、
このような症状が出てきた場合はすぐに診察にいらしてください

細菌が出す毒素によりショック症状を起こしたり、
命に関わってくることもあります。
避妊手術により予防できる病気でもあります。


若い時に避妊手術や去勢手術を行うことについて、
どうぶつを家族に迎えた時、まず最初に悩まれることかと思います。
麻酔をかけて、手術をすること。
もちろんリスクはゼロではありませんが、
得られるメリットはとても大きいです。
当院では腹腔鏡下の避妊手術を行うことができ、
体への負担を出来る限り少なくすることを心がけています。
「予防」のための手術について、是非前向きにご検討ください



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R.Miura@U-KYO-Animal Hospital

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