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右京動物病院ブログ: 2017年4月15日(土)

4月15日(土) 腫瘍性疾患(ガン)のご飯

カテゴリー: お勉強 
4月15日(土)
゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
 平野:4月16日(日)、5月4日(木)〜7日(日)
学会・勉強会等参加のため、上記の通り獣医師不在の日がございます。
診療は通常通りおこなっておりますので、どうぞご了承ください。
 

こんばんは☆
桜もだんだん散り始めてしまいお花見がなかなか行けずですが
気温も暖かくなり過ごしやすくなってきましたね
今回も長くなりそうなので早速本題にうつりましょう

今回のフードのテーマは『ガン』です(`・д・´)

『ガン』とは??
身体のコントロールシステムとは無関係に、異常な細胞(新形成)が無秩序に増殖する病気です
その塊を『腫瘍』(新生物)と呼び、良性と悪性があります。
そのうち、悪性を『ガン』と呼びます
腫瘍性疾患の動物は正常動物とは違い『代謝異常』が引き起されています
つまり通常のエネルギー利用や生成が行われなくなります

◎症状
異常な腫脹(長引く、成長する)
潰瘍が治らない
体重減少
食欲不振
疲れやすい、元気が無い
呼吸困難、排尿困難、排便困難
出血、分泌物など

◎原因
不明です(高齢、肥満の犬や猫に多い)

◎栄養管理のポイント
不適切な食事管理は『ガン性悪液質』を生じるため治療や予後のサポートが困難になります。
『ガン性悪液質』??
ガンによって引き起される慢性的な疾患の経過中におこる栄養失調が原因の全身的な衰弱状態のこと。
ガン細胞によって栄養の代謝が変化し、きちんと栄養を摂取してても飢餓状態に陥ります

目的:ガンに対する治療に耐えうる体力を失わない事と代謝の変化による飢餓状態を改善すること
ガン性悪液質への移行を遅らせること
これによって生存期間の延長や生活の質の向上を行います

①炭水化物の制限
ガン細胞にとって利用しやすい栄養素を制限する為。
また、炭水化物を利用する際に産生される乳酸をブドウ糖に変換するために必要な
動物自身のエネルギーを減少します(・∀・)


②良質なタンパク質
タンパク質を過剰摂取するとガン細胞の成長を促進してしまいます。
しかし、制限すると動物自身が必要とするタンパク質がなくなり欠乏してしまいます。
欠乏すると低アルブミン血症や消化機能の低下や創傷治癒速度の遅延にもつながります(´;ω;`)


③脂肪の増加
ガン細胞は脂肪をエネルギー源として代謝することが苦手です
正常な細胞は脂肪酸を酸化してエネルギーを得ることができる為、ガン細胞に与えるエネルギー量を減らすことができます
特にガン細胞の成長や転移を抑制する効果の高いω-3脂肪酸を多く含んだものが良い


④その他の栄養素
・アルギニン、グルタミン(アミノ酸) 
→免疫機能をサポート、腫瘍増殖の軽減

・抗酸化成分(βカロテン、ビタミンA、C、Eなど)
→治療に伴う副作用の軽減、腫瘍の予防、再発の防止など

◎注意点
・過剰給与は悪心や嘔吐、下痢などの原因とこれらの症状が生じないように気をつけます。
 ・化学療法や放射線療法中は、抗酸化成分が多く添加されたフードやサプリメントは治療効果と拮抗するため与えてはいけません。

◎処方食
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退院サポート a/d n/dなど があります
処方食は必ず獣医師の処方が必要になります
気になる方はスタッフまでお声かけください



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