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右京動物病院ブログ: 2013年5月20日(月)

5月20日(月) 乳腺腫瘍の摘出

カテゴリー: 診察 
5月20日(月)

以前「避妊手術をしないと・・・」でも紹介させていただきましたが
当院では子供を産ませる予定がないのであれば
若い時分、早めの避妊手術を推奨しています

もちろん人によっては賛否両論あるかもしれませんが
何よりものメリットとしては
女性特有の病気(乳がん、子宮・卵巣の病気等)を予防できることにあります
その結果、避妊手術を実施した子の方が平均寿命も長くなると言われています 
最近の話ですとハリウッド女優の「アンジェリーナ・ジョリー」
予防的乳腺摘出を実施されたことが話題となっていますよね

特に乳がんに関しては生理が3回終えるまでに避妊手術をすると
90%近くも発生率を 低下させることができます

さて今回手術することになったワンちゃんは
12歳のミニチュアダックスフンドです
以前より大きくなってきている胸のしこりには気づいていましたが
経過観察を続けていたところ
大きくなりすぎた腫瘍の表面が自壊してしまいました
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このまま放っておくとさらに感染を引き起こし
取り返しのつかないことにもなってしまいます
 手術前の検査では幸い転移はまだしていませんでしたので摘出することとなりました 

IMG_0126
手術前の写真ですが大きな"できもの"が右の乳腺の下の方にあります 
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写真では見えづらいかもしれませんが
反対側の胸にも小さなしこりがたくさんあります
さらには下の方だけでなく上の方にもしこりがあるため
完治を目指すには全ての乳腺を摘出する必要があります

しかし一度にすべてを摘出してしまうと
かなり傷が大きくなってしまい
縫合する際に縫い合わせる皮膚が足りなくなってしまいます

そこで今回は一番大きな右側から治療することとして
右側乳腺の片側全摘出術」を実施しました

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手術後の写真です
非常に痛々しいですが片側の乳腺を全て摘出しました
おかげで一番大きなできものもなくなってスッキリです

この後は病理検査で悪性か良性かの判断を待ち
傷が癒えた頃にもう反対側の残っている乳腺を摘出する予定です

このように避妊手術をしていないと乳腺腫瘍が発生
さらに放っておくとここまで大きなものになってしまいます
今回は幸いなことに転移がなかったため手術を実施することができましたが
転移があれば完治はもう見込めません

実は愛犬ルナ(享年12歳)も生前には 乳腺腫瘍を患いました
同じように片側の全摘出術をおこない完治しましたが
避妊手術を早めにさせておけばここまで痛い思いをさせずに済んだのに・・・
と後悔したのを覚えています
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そのため今生きている小豆とヴィヴィはすぐに避妊手術をおこないました
おかげで乳がん等の病気もなく過ごしてくれています

避妊手術がまだの方は一度考えてみてください
あと乳がんに関わらず「がん」というのは早期発見・早期摘出が大原則ですので
小さなしこりがないか普段からよく体を触ってあげてくださいね


では今日はこの辺で・・・・ 
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