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12月4日(金) 犬の鼻腔内腫瘍

カテゴリー: 診察 
カテゴリー: ホテル&お預り 

12月4日(金)

******セミナーのお知らせ*********
パピー教室:12月12日(土)、20日(日)
デンタルセミナー:12月27日(日)

*******臨時休診のお知らせ*********

 院長(平野)は完全予約制となりますので、ご注意ください。

*******獣医師の出勤日変更のお知らせ*********
國廣:月(AM)・水(PM)・木・金・土・日
小澤:月・火・水・木・日

 

 

 

こんにちは分院長の太陽です。寒くなってきましたね。

分院前の斎宮神社は紅葉がとても綺麗で見頃です。いつも綺麗でつい写真を撮ってしまいます。

お近くにお越しの際はぜひ足を運んでみてください。中にベンチもあります。昔はたまにお昼休みに読書していました。

 

さて今日は犬の鼻腔に発生するがんについてのお話しです。

鼻血が出たと来院されたシュナウザーのK君。高齢の、そして鼻が長めのワンちゃんの鼻血と聞くとドキッとします。

ガラス板を鼻の前に持っていくと右側だけガラスが曇りません。右鼻が詰まっていそうです。

片側性の鼻腔完全閉塞・・・余計に嫌な印象

早速レントゲン写真を撮影すると右鼻腔内に何か占拠する病変が・・

 

緑の矢印で囲まれた部分が逆側に比べると白く見えると思います。ここに何かしらの病変がありそうです。

可能性としては

①腫瘍

②膿

③異物

といったところでしょうか。

ここから抗生剤で様子を見るなんてナンセンスな事はできません。がんであるならばいち早く診断しなくては!

という事で早速CT撮影。

鼻腔内病変に対しても圧倒的な診断能力を有するCT。

どうやら膿や異物ではなく腫瘍性病変であることがCT画像の色味から判断できました。

 

ここから確定診断をするべく、鼻腔内病変を採取し病理検査をしなくてはなりません。

具体的にはストローを鼻の中に挿入し、中の病変を吸引してきます。

イメージはフラペチーノ吸うかんじです。

スタバさんごめんなさい。プリン味選びました、リアル・・

 

診断の結果悪性腫瘍であることがわかりました。上皮由来の悪性腫瘍か非上皮由来の悪性腫瘍かで診断名がそれぞれ癌か肉腫か決まります。

免疫染色という特殊染色を病理医さんにお願いし、非上皮由来の悪性腫瘍であることがわかりました。

という事で診断名は鼻腔内肉腫です。

細かくがんの種類にこだわるには理由があります。癌なのか肉腫なのかにより予後が変わるからです。さらに言えば癌や肉腫の中にも細かな種類がありそれぞれ予後が変わります。Kちゃんの場合は肉腫以上の細分化は不可能でした。

 

そして肝心のステージングですが鼻腔内ステージングは1〜4まであります。

(分院SAGANOでは修正WHOステージを採用しています)

結論から言うとステージ2。

比較的早い段階で診断できたため放射線治療によりある程度の予後が期待できます。

(成績が悪いため鼻腔内腫瘍は基本的に外科不適応となります)

 

画像は鼻の輪切り画像です。

緑矢印は鼻梁骨の破壊部分を示しています。骨破壊があるとステージが進みます。

 

Kちゃんは相談のうえ緩和治療を選択しました。全力で支えていきます。

キラキラした時間にしてあげたいです。

 

また当院では放射線治療が困難な場合、初期ステージでは吸引器を用いた減容積術も実施しています。

放射線治療は遠くて通えないという方はご相談ください。

 

 

 

それでは今日はこの辺で・・・ 出来ましたら、「いいね」をお願いします♪

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JAHA認定 総合臨床医・外科医/ 国際中獣医学院認定 中獣医鍼灸師
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